映画館から出てたら少し眩しかった。何時、降ったかは知らない雨が、やはり知らない間にあがったらしく。空気は澄み、道路には水たまりが広がってて、西日が鈍く反射し。月並みだけど、演出された映画の夜みたいだなって思った。 静かだった。耳を澄ましても…
むきだしの高い足場と春の空
サバを開いて。そこに書こうと思うのだ。我が年代記を。私は一気に書くだろう。急ぐ必要があるのだ。ピリオドを打ち、私は読者に届けるだろう。駆け足で。彼は読むだろう、サバを。 「机上の空ねこ」……突如、机の上に現れた空ねこ。ぼくは目を疑いつつも、と…
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