2011-06-15から1日間の記事一覧
「あっ」…とKは言った。その…「あっ」…は生まれてから今日までの全生涯、およびKが生まれる前の泡のような思い出、それとも遺伝子に伝えられた何百億年分の記憶とか、そんなものが…ぎゅっ…と凝縮した…「あっ」…だった。電波塔のてっぺんで足を滑らせちゃっ…
空腹のクマがいた。街に出ると甘い、いい匂いがしてきた。巨大なトーナツがそこにあった。クマまっしぐら。しかしドンと激突し、クマの頭の上には星が煌めいた。ドーナツ屋の看板だったのだ。クマはふらふらしながら立ち上がると頭上で回る星を1つと捕まえ…
悪魔と契約し、幾ら罵倒しても怒られない口をもらった。これぞ風の如き道化の特権、好む相手に吹きつける。では早速……と言い、思うさま悪魔を罵倒してやった。糞味噌のけんちょんけちょんの、腸えぐりまくりだっ!……気がつくと悪魔が泣いていた 私は思い出写…
朝がたにトマトへしおる強い風 ……朝起きて庭を見たらトマトが折れていて、がっくりした。朝早くに強い風が吹いたのであろう。添え木にしっかりとめて結んでおかなきゃ、ダメじゃん。……という句である。 背を向けてひとりゲームの夏の海 ……夏がくれば夏のイメ…