猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

三年寝太郎

ずいぶん眠っていた気がする。それで三年寝太郎のことを思った。三年寝太郎はもうずーっと眠ってばかりでただの怠け者に見えていたが、思い出したようにやおら起き出すと、とても大きな仕事を成し遂げるってはなしだ。ぼくが考えるところ偉いのは三年もの間、寝太郎を寝かしてやっていた人々の方である。彼らは将来、寝太郎が共同体のためになる公共事業を成し遂げるとみこして、彼をほおっておいてくれた訳ではあるまい。
たぶん、ただ呆れて。まぁ寝太郎だからな、とか思っていたに違いないのだ。まったくの無為で余剰で装飾的な意味すらない寝太郎は、村経済からすれば文字通りの余計者だ。この余計者をやしなっておけた家や村の豊かさこそが、三年寝太郎物語の味わいだろう。
話は違うが宮崎アニメのキャラならば、こう云うところかもしれない。「グズは嫌いだよ」