読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

猛烈な勢いでメモ ダッシュ

短い話とか 俳句とか

さくら2分の1

ぽえむ

公園のハトはなくよ。ぼくの座ったベンチの前で。せわしなく首をうごかし。ぷるっぷー。高いビルの先の空を見上げ。のどを振るわせ。ぷるっぷー。

ところで、この公園には幹の半分を失った桜の木が立っている。たぶん去年の、とある嵐の夜、この樹は雷の直撃をうけたのだ。タロットカードの塔さらながらに。まさに運命。嵐が過ぎたあと公園の管理者は縦に裂けた桜を見た。彼は業者を呼び、この樹をどうするか協議したに違いない。彼らは丈夫な丸太を組み、添え木をする道を選んだ。縦に二分の一になった樹が、こんどは横に二分の一、ポキリと折れれてしまわないように。いまも桜は松葉杖をついた人のようだけど、春にはいっぱい花を咲かせた。