猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

ブランコ、ふたつの限界

久しぶりにブランコにのり、子供の頃に考えたことを思い出した。ひとつは立ちこぎをして、ぐんぐん勢いをつけたら一回転できるのだろうか?という事で、ネットで調べてみたら、どうも力学的に難しい、という事のようだ。
もうひとつは、揺れているブランコをブランコに乗っている人間の力だけで静止できるだろうか、ということ。考えるまでもなく、なにもしなければ、いずれブランコは揺れることをやめ止まるに決っている。それはそうなのだけれど、ぼくが考えたのは、より積極的にブレーキをかけることだ。素朴に考えてブランコにのった人間がブランコの振り子運動に勢いをつけられるなら、その逆も出来るのではないだろうかって思うのだが、やってみると、これが意外と難しい。
あれこれやって、結局、なにもしない事がベストだ、とぼくは考えるようになった。せめて目をつむり。止まる瞬間に立ち会ってみたいものだとか思っても、それさえ難しい。だいたい目をつむると、ほんの少しの揺れでも、だんだんその振幅が分からなくなってきて、気分が悪くなってしまう。先日もブランコに腰かけ「止まれ、止まれ、止まれ」と念じてみたけど、ぜんぜんダメだった。変わりに、やっぱり酔ってしまった。主観的には荒れ狂う大海原に小舟で漕ぎ出したかのような経験をしたのだが。目を開けると、ブランコはほとんど揺れてなどいない。地面に足をつけ、ひと安心。