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短い話とか 俳句とか

中卒によるカフカ

・中卒がカフカを述べるための一般的な前置き
 
カフカの解釈には諸説がある。なかにはヒッキー文学の祖であるという説もある。だが、このことを述べるにはいささか複雑な手順が要求される。とくに中卒にとっては。(リアル話)──単純にいえばカフカは好きだ。だが読んでない小説の感想文を書くことはそれ以上に好きだ。きみってそういうの得意だよね、と渋い顔をして言うてくれた人も一人や二人でない。(リアル話)──ともあれ、私はカフカが好きだがカフカを読んだことはない。私がこう述べるのは仕方のない面もある。私がひろい読みしたカフカ、文庫本は翻訳されたものである。いわゆるコアなファンは、そのことを忘れるべきではない、とたえず注意を促してくるから。それも本当のこと。(リアル話)──だから私はカフカは好きだがカフカを読んだことはない、というのは一種の用心あり、予防線でもある。対カフカ・ファンとの闘いの中で学んだ闘争術。なぜ私はそうまでしてカフカについて言及しようとするのか。私はこう述べたいのだろうか。それでも私はカフカについて口を閉じるつもりはない。(やばい戦術論)──以上、中卒がカフカを述べるための一般的な前置き。
 
・「ある朝自室のベッドで目覚めると、自分が巨大な毒虫になってしまっていることに気が付く」カフカ
 
「変身」はひきこもり文学の金字塔として燦然と輝く。そういう人は多くないが、皆無でもない。10人や20人、もしかしたら100人くらい──同志はいる。われわれが解釈するところ、カフカは自らのうちにおできのような存在を感じた。カフカはおできを注意深く観察し、観察日記を記した。それは成長する人面ソウのようなものであった。そして、この人面ソウおできは、とてもお喋りでもあった。最初は面白がっていたカフカであったが、だんだんウンザリもしてもきた。カフカはそれを挑戦とうけとった。文学に役立てられるあらゆる事柄は文学の領域に属すると日記に宣言するカフカ。ある朝、自室のベッドで目覚め、カフカは閃いた。そうだ、このお喋りおできに名前を与えよう。グレーゴル・ザムザ!
こうしておでき=グレーゴル・ザムザをまんまと「外」へと追い出すと、カフカは持ち前の意地悪な性格から、思う様グレーゴル・ザムザをイジメ倒した。たんにグレーゴル・ザムザが死ぬだけは足りない。平凡な家族の幸せ。とりわけ妹の月並みな幸福のうちに、忘却されることがぜひとも必要なのだ。路面を走る馬車の喧噪を聞きたまえ。

ハイクのh:keyword:意味不明な事を言うスレに投稿した話。一