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こんな話を考えた 「公園の昼食」

公園の昼食
 
食事に誘われた。……といっても、
「お昼ごはんを一緒にどぉ?」って、センパイに聞かれただけだが。別に大袈裟なことじゃない、とぼくは自分にいいきかせた。スマイル、スマイル。ふつうのスマイル。われわれはお弁当派だった。センパイは言った。
「じゃ、天気も良いし、公園に行ってお日さまの下で食べようか?」
少し冷や汗が滲んだが。別に大事件ではない、とぼくは自分にいいきかせた。スマイル、スマイル。
まさに、いい天気。風は爽やか。ちょうど木陰のベンチも空いて。目の前には緑の芝が広がり、のんびり散歩を楽しむ人もいて、ローケーションも申し分ないもののように思われた。空を飛ぶ連中の存在をのぞいては。スマイル、スマイル。
センパイがお弁当をフタをとるから、ぼくもランチボックスを開けた。センパイはお握りで、ぼくは簡単なサンドイッチ、それにパセリだ。センパイは微笑んだ。楽しいね。ぼくも笑った。
そして案の定。彼らが舞い降りてきた。プルッ、プー、と鳴く鳥たちが。鳩たちは首を前後のゆらし、まるでダンスでもするようにこちらに近づいてきた。……っていうより、われわれは包囲された!センパイはなおも笑って、ポテトフライのひとかけらを、連中に向かって投げた。どっと集まる、くちばし、三本爪の脚、翼、翼、翼。心臓が高鳴る。彼らがいっせいにぼくの方を見た。ぼくは叫びを飲み込もうとする。うまく飲み込めればいいんだけど。
スマイル、スマイル。

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