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猛烈な勢いでメモ ダッシュ

短い話とか 俳句とか

栗鼠はちょっと愚かでかつ可愛い

そうだ。栗鼠の話を書こうと思っていたのだった。栗鼠というと、なぜか秋のイメージがあって、なんでかっていうと。紅葉をバックにドングリとか齧ってる絵をすぐに思い浮かべるからだと思うけど。なぜか栗鼠は秋の季語には入ってないみたい。残念。
栗鼠はちょっと愚かで可愛い。げっ歯類のくせに、ふさふさの尻尾を持っているというだけで、不当に可愛いく映る。仕草も可愛い。目も可愛い。だけど、ちょっとだけバカなんだ。種類によるだろうが。たとえば土に木の実を埋めて冬に備える連中だ。貯蓄は大事だよね、偉いな、と思うけど。ときどき埋めた場所を忘れちゃうらしい。こう反論する人もいるかもしれない。──そうやって埋められたドングリからまた木の芽が出て森を作るのだから、けっこういいじゃん、栗鼠は未来への投資もしているんだよ──それはそうかもしれないけど、それは結果論というものであって……

いろいろ考えたけど、やっぱ栗鼠はちょっとだけ愚かだ。むかし友だちから聞いた話だけど、栗鼠は木から落ちることもあるらしい。ガレージのそばで、その友人と友人のお父さんが何か喋っていたときのこと。突然ドンという音がして、見ると車の上で栗鼠がのびていたそうだ。友人とお父さんは顔を見合わせ、それからまた栗鼠を眺めたそうだ。栗鼠はドングリを持ったまま、ほぼ大の字になっていたらしい。それから栗鼠はふらふらと立ち上がった。朦朧として足元はおぼつかない。それから、あたりを見回して、友人と友人のお父さんの方を見た。栗鼠はしばらくの間、何が起きたのか理解していなかったようだ、と友人は証言している。それから手にしたドングリを見て、上の方を見上げた。そうやって、やっと正気を取り戻しのか茂みの方に逃げたそうだ。ねっ。栗鼠はちょっと愚かでかつ可愛い。

 
ちょっと前。はてなのハイクに書いた文章。(http://h.hatena.ne.jp/)気になったので少し書き直した。