猛烈な勢いでメモ ダッシュ

短い話とか 俳句とか

こんな話を書いた

「三角形の一辺は二辺より短い」と彼女は言った。要するにそれは、近道して行こう、という意味だった。空き地に入り四角い敷地の対角線を歩いた方が道路ぞいに行くより、なるほど歩く距離は短くなる。空き地の砂利を踏みしめつつ私は言った。「二点間の最短は直線!」

ぼんやり空を見ていた。雲が流れ、やがて夕日が燃え、夜の帳がおりた。月がきて星がひろがったが、また朝がきて彼らも立ち去った。そうやって幾つの月日を見送っただろう。1人の男がやってきて言った。「熱心ですね。はい、これ」渡されたのは預金通帳で見ると大層な額だった。

ちょー鈍感な彼をコーヒーショップに誘い、二人分のホットチョコを注文した。エヘへ、と笑ったら。「いったいなに?」と彼も微笑んだ。……なに、このバカっぷる、という視線を感じるのは気のせいかな。なんにしても私は気にしない。

早春の街は早足に、ナマ脚も闊歩する季節。太い脚、長い脚、カモシカのような脚。躍動するナマ脚は素晴らしい。心の師にならい、ぼくも叫びたくなるのだ。「頑張れ。ふくらはぎ!」