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熱血漫画としての「走れメロス」

  「走れメロス」(由井青朗)http://p.booklog.jp/book/24795
  
オンライン漫画で「走れメロス」を読んだ。面白かった。漫画のタッチも熱血ぽくて、原作にあってるんじゃないかなぁ。……太宰の小説は読んだことあるはずなのに細かいことは、ほとんど忘れていた。確か中学の時に教科書で読んだ気がするけど。斜に構えたガキでもぼくはあったから、分からない、というんじゃないけど。こんな小説なんかにゃ感動しませんよ、と思いつつ読んだ気がする。
今朝。あらためて漫画で読んで「走れメロス」というのは文字通り熱血漫画でもあったのだなあ、という事を思った。「メロスは激怒した」とか、まさにそうだ。メロスは義憤(?)にかられてテロを決意し、それを隠さないから簡単に捕まる。でも妹の結婚式には顔をださなきゃ、と思い出すのだ。……メロス=熱血バカだ、ってぼくの感想は今も変わらないけど。彼はひとりではない。友人のセリヌンティウスがメロスのバカ正直さを裏書きするように保証して、以下メロスの熱血バカ、爆走道中は開始されるのだった。……ぼくはメロスの企みのなさをバカだと思うけど、それが主人公の強い動機となり、力強くドラマを駆動する様子にはやはり打たれるものがあったのだった。……なんだか、ぼくの方は中学の頃からあまり進歩してないのかも。
でも。漫画で「走れメロス」を読み、ぼくが一番気になったのはメロスが激流を渡り、大立ち回りをして一度は倒れ、湧き水を飲んで立ち上がった後。最後のコーナーを回った馬のように、さらに直線的に加速して通行人をはね飛ばし、宴会のまっただ中を突っ走り、犬を蹴飛ばしたあたりかな。……すごい漫画だ……と思った。いや実際、漫画なんだけど。メロス、おまえ、まっすぐ行きすぎ!
そうこうしてるうちに腰の布も失われ、メロスは素っ裸になってしまうのだった。ちょっとだけ角度を変えれば、メロスの爆走は服を失う道中でもあった気がする。シナリオ的にはメロスが裸になる必然性など、これっぽちもないのだが。……熱血漫画的に見れば、素っ裸で広場を一直線につっきる。そうなった方が自然(?)な気もするのだった。裸で公衆に対峙し恥じるものを持たず……これこそ、熱血という事なのかも。
  
 とかツイッターに書いていたら。「いや、あれは最後の「いやーん」落ちを想定してたと思う」って@Kumappus さんが仰りました。そうかもしれない。