猛烈な勢いでメモ ダッシュ

短い話とか 俳句とか

こんな話を書いた

「あっ」…とKは言った。その…「あっ」…は生まれてから今日までの全生涯、およびKが生まれる前の泡のような思い出、それとも遺伝子に伝えられた何百億年分の記憶とか、そんなものが…ぎゅっ…と凝縮した…「あっ」…だった。電波塔のてっぺんで足を滑らせちゃったのだ。

ふと気づくと一人ぼっち。微妙に皆が避けていく事にぼくを気づいた。話かければ普通な感じで返事はかえってくるのだけれど、何か変。機械的っていうか。まるで人形の街に迷いこんだかのようだ。屋上に行き大声をあげた。「あーーー!」空までがよそよそしい。カラスがこちらを見た。

「君が好きだ」と言ったら「あら奇遇、私も私が好きよ」と言われた。面白い。確かに彼女は美人だし、美人を褒める事に躊躇はしない。「君の目が好き」「君の髪が好き」「君の脚がすっごく好き」「ふくらはぎが特に!」…すべてに同意してもらって、すごく満足。

シュレーディンガーの猫についての私の意見。猫は嫌いだ。

疲れてはてて階段を上った。何時もの癖で数えてしまう。……11……12……13……私は迷信深い方ではない。ただ時々、段数が変わるのは不思議だなあ、とは思う

一つ屋根の下。一緒に暮らしているのに、一言の口もきかない夫婦がいる。食事をとる時も、並んでソファでくつろぐ時も、お風呂に入る時も、寝る時も、一切喋らない。でも仲が悪い訳ではない。二人は携帯で、濃密な恋文をやりとりしているのだった。

迂闊にも敵に捕まり、自白剤を飲まされてしまった。男の顔がパスワードを言えと迫ってくる。「……ひっ……秘密だ!」男の顔が曇った。飲ませた薬のラベルを確かめ私を見て、そしてまた「パスワードを言え」と命令した。「ひっ、秘密だ!」………パスワードは「hihimituda!」