猛烈な勢いでメモ ダッシュ

短い話とか 俳句とか

こんな話をかいた

  • 古い手帳を整理していたら、こんなものが出てきた。……「愛のクーポン」……カードにはそう書かれていた。使用法は裏側に書いてある。……「このクーポンを渡したら、無条件に怒るのやめる。抱っこ。一回限り」……彼女から貰ったものだ。ついに使わぬまま、別れたのだった。
  • トマトが赤くなり始めた。とても可愛い。思えば僕は騎士のようなものでもあった。憎っくき虫や、意地悪な風からプリンセスを守る盾。それにしても。彼女は大きくなった。直径2メートルくらい?……ミニトマトになのに。
  • 大声の父がきた。知らん顔しておきたかったけど。どんどんとドアを叩くのだった。「美しい星夜だ。なあ。聖夜には。すべての罪が許されるはずだろ?」何も言うまいと決めていたのに私も怒鳴った。「何ヶ月遅れなんですか!今日は夏至だし!」父の愉快そうな笑い声がまた癇に障った。
  • 僕らはトロッコで疾走していた。Kが後ろで地面を蹴り、僕が前でハンドルを握っていた。トンネルを抜けると眩しい草原で、左手に尖塔と町が見えた。「面舵いっぱい」とKが叫んだ。ハンドルをきるとトロッコはゆっくり向きをかえ、行く先にレールがのびていくのだった。