猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

こんな話を書いた

  • 本屋さんに入った。近所の本屋が次々になくなって、街まで行かないと本屋さんはないので久しぶりだった。店に入ったら、ワゴンが置いてあって、もう来年の手帳が売り出されていた。あれこれ見て、別に必要でもなかったのだけれど。「10月はじまり」のものを買うことにした。インデックスには動物のイラスト入り。表紙はキャンバス地みたいな色で、太い線でクマが描かれていた。真っ白な手帳に、またゴミの日を書き入れた。  
  • 彼女も納得がいかなかった。魔法の鏡ランキング1位の座を明け渡す時がきたのだ。プリンセス白雪はそんなもの見たくなかったので、鏡を叩き割る事に決めた。が、鏡も強力で頑強に抵抗をした。彼女は剣をとりグラディエーターさながらに闘い傷つきながらも、ついに鏡を打ち破った。プリセス白雪は真っ赤な血を流しつつ、勝利の雄叫びをあげた。その時である。閃光の中で、割れた鏡が彼女を取り込んだのは。……魔法の鏡ランキングは少しその性格、基準を変えた。戦闘美少女時代の到来である。
  • なま脚ツルピタの娘だった。とても可愛い。でも少し寒むそうにも見えた。彼女は薬局に入った。そして店の前で栓を開けると片手を腰にあて、ドリンクを飲んだ。ツルピタなま脚から……むにゅぅ……って毛が生えてきた。あっ、という間にフサフサなま脚だ。秋だなぁ、って思った。
  • 白い部屋で、彼女は林檎の皮を剥いていた。注意ぶかく薄く細く。ぼくはといえば夢を見ていた。一歩、一歩。剥かれた皮は、さながら一本の道だ。
  • 塀を作っている人を見た。彼は水糸を張り、ブロックを積んでいたのだった。時々。積み終わった箇所に水平器をのせては……うんうん……と頷いた。満足そうだ。家も平行な直線で出来ていた。窓だって同じ。町は何万回の……うんうん……によって出来たのだろう?って思った。
  • 過去カメラで撮った私の写真には、一本のフラスコが写っていた。ひとしきり吐き、思い出した。私はフラスコの中の小人。ホムンクルスだったのだぁ!
  • 私には沢山の恋人がいる。お尻の恋人、パンツ!胸の恋人、Tシャツ!素足の恋人、靴下!……(中略)……頭の恋人、帽子!恋人たちでいっぱいだ。最後はガムを噛む。
  • 牛もまた死ぬ。お肉にされるために死ぬ。犬に噛まれて死ぬ。病気で死ぬ。しゃっくりが止まらず死ぬ。自然なことだ。でも牛がバク転に失敗して死ぬって不自然だ。死んだ牛はなぜ崖でバク転にトライしたのか。納得するためには長い話が必要だ。午後の牧場で牛達が鳴いた。喪喪喪ぉぉ、