猛烈な勢いでメモ ダッシュ

短い話とか 俳句とか

こんな話をかいた

  • Kがきて言った。「おはよう。年をとると朝も時間も早くなるね。すべて、アッという間だよ」へぇ。それで試しに耳もとで言ってみたのだ。……「アッ」……Kは驚いたようだ。「朝かと思ったら、もう夕暮れか。びっくりだな」……西の空を見ると、なるほど紅に染まっていた。
  • 列車は夕日に向かって走っていた。落ちかかる日に追いつくこともないが、離されることもなく。同じ速度で。ずっと、ずっと。ノンストップで。もう百年も走っていた。刻々、変容すれど。まるで永遠のような夕焼けの中を。
  • 目覚めると日没だった。ドアを開くと足もとから、道も植木も隣の家の屋根も遠くの空までぜんぶ紅で。眠りに過ごした今日という日がなんだか嘘のように思われた。夕ご飯を食べ終わっても、まだ夕暮れで。電柱のそばの野良犬の尻尾の先まで赤い。川のほとりまで散歩に出かけた。