猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

こんな話をかいた

  • クリスマスの神髄は宗教とは関係がなく、1年の終わりに誰へだてなく優しい気持ちになる事だそうだ。アスファルトも凍る夜。終電も出てしまった時間。君は高いビルの明かりと見上げ、ふっと白い息を吐く。ホテル街に並ぶ満室の文字を見ても動じたりしない。ハッピーホリデーさ。
  • 素晴らしい聖夜だった。カードも七面鳥もヤドリギの下のキスも、忘れる事なんか出来っこない。一生の思い出。クリスマス命のクリスマス・マンは努力してる。日々是精進。今年のクリスマスが終わると同時に、来年のクリスマスは始まっているのさ。まずはフロントに行き来年の予約から。
  • 星に願いごと?バカバカしい。あーあ。みんな死んじゃえばいいのに、死んじゃえばいいのに、死んじゃえばいいのに……と思いつつ見上げた夜空に星が流れた。……やばっ。ごめんなさい、さっきのなし、さっきのなし、さっきのなし……と全力で願いしなおした。
  • チャイムがなりドアを開けると人食い虎が立っていて、びっくりした。「ともかく、お茶でも」と私は言った。案内された人食い虎は、先客に驚いたようだった。彼は人食い虎食い男で、新鮮な人食い虎を求めて三千里の途中だったのだ。この運命的な出会いに立ちあえて、私も嬉しかった。
  • 「一番、大きい本を見せて下さい」と尋ねると司書の方は目を見開き「本気ですか」と言った。ぼくは言葉につまった。「分かりました。ついにこの日がきたのですね」と司書はいい、カウンターの裏に案内された。暗い階段をぼくらは上った。コツコツと、コツコツと、ありえないほど。……光がさすテラスにたどりつき、見下ろすと。広大な風景が広がっていた。よく見ると道も家も遠くの森も、文字で出来ていた。図書館は巨大な本の上に建っていたのだった。