猛烈な勢いでメモ ダッシュ

短い話とか 俳句とか

こんな話をかいた

  • クローゼットを開けると棒氏がいた。棒氏は天上から下りてくる何かに抗いつつ、苦しげにこう言った。「ここは俺に任せて先に行け!」もちろん扉を閉めた
  • 棒氏を説明するのは難しい。確かに対面したはずなのに記憶は朧気で、これという特徴も思い浮かばない。帽子は被っていた気がする。言葉は裏腹だが過度に平均的で。某作家の悪戯書に似ていた気もする。描いているところを見られると、クシャクシャに丸められる運命の、
  • 四角い警官が、プードルを連れた丸いご婦人と立ち話をしていた。「三角形の一辺は、二辺より短い」と婦人。……どうやら角の私有地を横切ることについて、議論しているらしかった。
  • 暗い場所で長い時を過ごした。大気は濃く粘りつき、まるで重い水。蠢く他人の区別もつかず、ぼくは孤独だ。衝動の高まりに押され、ぼくは塔に上った。殻を脱ぐと背中には透明の羽がはえていた。他の影たちも上ってくる。これより空に舞い上がり恋をするのだな、と分かった。
  • 沼の主の話は面白い。百年前の山火事と、夕べの蝉が同じ調子で響くのだ。お礼に青い実を投げる。主は実を頬張り、また水底に微睡む。ある時、主の大口が僕の手を捕えそうになり肝を冷やした。たまにだが昔の重なりを重石のように感じるのだ、と主は言った。青い実は毒でもあるらしい。