2013-04-15 こんな話かいた 短い話 桜が咲くと彼女はひっこむ。花がどうした、というより人混みが苦手らしい。花が散って緑が映えて、また公園のベンチで彼女と会った。大変ですね、って言ったら「蒲柳の質ですから」とのこと。 風は強いが、いい天気。水たまりが輝く路上に、白い服の女を見た。びゅーと吹く風とは関係なしに、水たまりも女も揺らぐので。ああ、あれは幻なのだな、と分かった。