猛烈な勢いでメモ ダッシュ

短い話とか 俳句とか

こんな話をかいた

心臓を他人あげる、夢をみた。たぶん善意から、そんなサインをしたのだった。手術をして、心臓なしなのに自販機のコーヒーとか飲みはじめるのだった。ぼくの心臓はいまどこで脈を打っているだろう?って思った。白衣をきた人がきて……気になりますか?……って話になって。偶然、街ですれ違い何かしら運命的なものを感じて、心臓の持ち主と恋におちたらどうしよう、とかいう心配をはじめた。殺し合いになるかもしれない、という想像もした。相手の息の根をとめ心臓の停止を確認したときに……ああ、おれの心臓だぁ……とか気づくのだ。白衣の人はよい聞き手で、そんな戯言にいちいち頷いてくれた。それでやっぱり彼は医者でぼくは病人なのだな、って納得し窓の外の緑とかを眺めたのだが。ちょっぴり嘘もついた。自分のみた夢に嘘を混ぜても、なんの良心の呵責もない。それでいいのだ、と思う。夢の報告おわり。
  
  
夢のような話だった。だから夢のように語っても良いと思うのだ。重なりあう夢についての夢、悪夢を終わらせようとする話の話。
月並みといえば月並みな話だった。……これは夢だ。だが、いったい、誰の?……と夢の中の登場人物が尋ねる。夢の主を特定し、いったいぜんたい何のための夢なのか、どうなれば満足なのだ、ってことを探求し、勇気をもって示す必要がある。それが迷宮めいた夢から抜け出す鍵なのだった。
解錠の仕草は夢の発端を語り直すことに似ている。時間をかけ、繰り返される夢の言い分を聞き、世界の謎というには貧しすぎる、ささやかな欲望の発露によって悪夢の霧は晴れるが。まだ立ちすくむものが在るのだった。夢を理解し、夢に馴染みすぎて、立ち去りがたくなったかのよう。
突如、夢は学校にも似てくる。学校には慣れなければいけない。でなければ、それこそ悪夢だ。でも、ずっといる場所でもない。いっときいて時間がきたら、卒業しなきゃだ。世界をおおうがごとき夢の学校からの離脱。その時をすぎても、とどまる怠惰な魂。><
夢の友だち、夢の中だけの友だちには……目覚めよ!……と言いながら、自分は夢にとどまることの罪悪感。いっそ夢の先生になればいい、夢の学校の先生だ。