猛烈な勢いでメモ ダッシュ

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とある人間観察

 
土曜の午後。ショッピングセンターの長椅子で帽子を目深に被り、ぼくは1人の学生を見ていた。彼も椅子に座っていた。脚を組み頬杖をついている。左の膝の上に右腕の肘を置き、右手で重そうな頭を支えている。その像に、もしタイトルをつけるなら。「怠惰・考える人」だ。学生と言ったが、根拠はない。ただ、実につまらなそうに世界を眺める様子が、じつに学生っぽい。服装にもこだわってないみたい。そんなだから独りなんだよ。独りはぼくも同じだが。……とか考えていたら。
キュートなお嬢さんがやってきて、彼の前に立った。「怠惰・考える人」が立ち上がる。やはり、つまらなそうに。女が男の手をとり腕を組んだ。ふたりはそうやって、ぼくの前から立ち去った。たぶん、買い物に。