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猛烈な勢いでメモ ダッシュ

短い話とか 俳句とか

こんな話かいた

 シュールとは学校に通ってる頃に出会った。黒髪の少年は考えていた。ぼくには、どんな意味があるのだろう。鏡の前で前髪をいじりつつ彼はいった。……「なんだか分からないけど、かっこいい感じ?」……

 あるときシュールは美術教師に尋ねてみた。「シュールってなんですか?」 
 ……はあ?……という顔が生じた。教師はまず、こめかみを揉んだ。そうやって考えるふりをして、まだ立ち去らないシュールを見ると少し落胆し、椅子から立った。教師は準備室の本棚のガラス戸を開き、そこから一冊の美術書を手にとり、シュールに渡してこういった。
「索引をみて。ここからシュールって項目を拾って、いろいろ読んだりするといいだろう、他の本も紹介してあるから参照、うん」

 シュールとしては直接、答えてもらいたかった。シュールとは、これこれこういう意味ですって。本をポンと渡し……はい、あとは自分で調べて……っていうのは、少し不親切な感じがした。

 けれど「シュール」の意味なら辞書にも載っていたのだった。ひいて読めだ。ひいて読んで……???……ってなって。もやもやも晴れなかったから、こうなった訳だが。

 シュールが登場するページを眺めながら、シュールは思った。……なんでひとはシュール、シュール、いうのだろう。……はっ。……秘密の言葉か?……ひとが「これはシュールだ」という場面を、シュールはたくさん読んだ。