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猛烈な勢いでメモ ダッシュ

短い話とか 俳句とか

こんな話かいた

短い話

 
夢の中で私を見た。波打ち際で半分、濡れながら寝返りをうっていた。 海水は透明で底まで見えた。ゼリーのような波が、子猫みたいに揺れていた。浮き輪を持った獏が歩いてくる。子連れのようだ。私はうなされていたが。遠くまで浅い海のようだった。
 
ウナスは恥ずかしがり屋のお喋り好き。人の目を極端に恐れ、みなが眠った頃に出てきては、人の胸の上にのぼり、白い尾をふりお喋りをする。一人でウケて、七つ指の七本足でダンスを踊る。これが金縛り悪夢のもとになり、人はうなされる。
 
ナチュリ森にはよく幽霊が出る。夏の黄昏時、霊たちは湖畔をそぞろ歩く。呑気な霊たちで、みな裸。服を着ていない。ヌーディスト達の霊なのだ。
 
彼女はぼくの天使。いつも側にいて、ぼくのことを思っていてくれる。ぼくが悪いことをすると手帳をとりだして、業火をもってしても消えない文字で書き記す。
 
昼間、ラムネを飲んだ。店先で冷やしてあるのを、その場でプシュー。ガラス瓶だけど飲み口のところはプラスティック製で、いろいろ考えているのだなあ、って思った。150円だった。うまかった。
夜、近所のスーパーに行った。同じラムネが80円で売っていて、うむぅ、って思った。また買って、いま飲んでる。
 
浜辺で女が甲羅干しをしていた。剥き出しの肌。流れる汗が、目を刺す。男は手を伸ばした。その背中は意外にも冷たく、吸い付くようだった。微かに震え沈み、そして抜けない。見回すと棍棒を手にした人々が集まってきた。男は深い息を吐くと。蜂蜜色の肌に、身を投げた。
 
競馬の日、法師の木が実る。法師の実は野に降りた露にも似て、落ちそうで落ちない。風に揺れつつ、夢を見ている。滝壺に向かう小舟で居眠りするインディアンの夢である、と言われており、下を通る者は「メメントモリ」と唱えるのが習わしだ。そうして、みな競馬見物に行く。