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猛烈な勢いでメモ ダッシュ

短い話とか 俳句とか

こんな話をかいた

 
また砂漠の夢の見た。男は椅子に座り、汗を拭った。机の引き出しを開け、西瓜を取り出す。西瓜は三角にカットされており、冷えている。一口、食べて生き返る。ふぅ。
 
ロケットの墓場で、幽霊が泣いていた。なんでまだ大地に結びつけられているのだろうと。重力の軛を逃れ飛立つはずだった。しくしく。私は徐々に淡くなる、暗さの階調。列をなす細長い影。
 
私はセンパイを見る。でも私の手がセンパイに触れることはない。真夏の道に浮かぶ逃げ水にも似てる。センパイがいた場所に私が辿りついたとき、私がセンパイと呼ばれる。少しだけ寒気がする。たとえば十年後。まだ私はセンパイと口にして、手を伸ばしているのかもしれない。
 
死んだ男は自分と女の名前を、床に残していた。死因は心臓発作。文字は溢れたワインによって書かれていた。女は困惑していた。探偵は二つの名前の上に描かれた三角を見ていた。「なるほど。お二人は愛し合っておられたのですね……彼は相合傘を書く途中だったのですよ」
 
一番星が瞬きだす夕暮れ時。居眠りから目覚めると、お皿の上のマカロンがひとつ、なくなっていた。探偵はテーブルの下を探り、ドアを確かめ、それから窓を見た。「犯人はあの空にいる」指さされたお月さまが、ぺろりと舌を出した。
 
またシーツが汗ばんできたので、隣のベットに移動した。冷んやりとした枕は、心地よい。でも行儀良くするのも大切な事だ。ときどき白い天使が、見回りにくる。静かにしていれば大丈夫。寝返りをうち、遠くを見る。ベットは無限にある。
 
巡回する天使は枕の高さすれすれを飛んでいく。天使は眠ったふりで、やり過ごすことが出来る。ごく稀に天使は私の頭の上を通り過ぎる。その瞬間。その瞬間に、目を開くなら。白いローブの中も覗けるはず。幾度か挑戦した。でも、あっという間で。刹那って難しい。