短い話、推敲ちゅう。
三つの性
玉座の前で男女がいい争っていた。
どんな表情も出すまいと王さまも頑張っていた。
どちらの味方をしても王政が危うくなりそうな
タフな論戦だった。
傍のロボットが耳打ちする。「やっちまいますかい」
このロボットの示す解決法はいつも同じだ。
人がいなくなれば無問題。
「でなきゃ。逆に、性別を増やすとか」
王さまは頷いた。
以来、
恋愛をするには三つの性を揃えなきゃだ。
胸のふくらんだ二本脚と、
脚の間がふくらんだ二本脚と、
背中に翼のはえた
空にぷかぷか浮かんでいるヤツ。