猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

こんな話を書いた

ごめんなさい

ごめんなさい、と言って怒られた。謝らないで、と。
「ごめんなさい」
「また」
 
「ごめんなさい」と口にすると、その事を怒られる。私の卑屈さが指摘されるているのか。奴隷よ、立て、自らの足で、と鼓舞されているのか。
「提案がある。ごめんなさい、という代わりに。ありがとう、って言えば」
親切な方だ。私の「ごめんなさい」の上に旗を立て、威張りんぼするのが嫌だったのかも。

「ありがとう」
と口にして考える。こうして私は変わるのか。口癖。ささやかな習慣の変化から、ささやかな変身が起き、私の性根も変わるのかな。けれど私は暗く卑屈な上に頑迷で、私は私の部屋に吹く風を好まない。ただ嫌だ。貴方が変わればいいのに。私の「ごめんなさい」を聞くたびに顔をしかめるのをやめて。私の「ごめんなさい」を「ありがとう」という響きに聞く耳を持てばいい。