猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

こんな話を書いた

四つ葉のクローバは淋しい。ひとつ見つけると、その近くで。どかどか見つかる。いっぱい、みつかる。五つ葉だって見つかる。そんな株を発見してしまうと、四つ葉の有難味も失せてくる。二十も三十も集めて、夢から覚めたような気分になってくる。沢山もっていても仕方ないし、誰かに贈りたくなるが。手渡す友達もいなれば、四つ葉のクローバは淋しい。
 
 
冬の傾きはじめた空に、伸びていく飛行機雲を見た。南の空を背に、銀色の翼が輝いていた。憧れはもう、ない。海原の向こうにも。雲の上の尖塔にも。となりには春めいた君がいて。握りしめた手があるから。

人はよく空を飛ぶ話をする。でもそれは間違いだ。魂は泳ぐ。泳ぐのが好きなのだ。遊泳派の詩人さんが、そう書いていた。私も遊泳派だ。夢の浅瀬をよく平泳ぎする。高くは泳がない。風が吹くと、怖いからね。