猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

2018-11-10から1日間の記事一覧

こんな話を書いた

優しい女の子とキスをした。すぐに放課後になって靴を履き替えようとしたら、靴がなくて、かわりにサンダルが山のように入っていて、しかもどれも片方だけだった。女の子はぼくを待っていた。でも彼女の優しさにも限度がある気がした。急がなきゃ、と思って…

こんな話を書いた

ミニスカートの彼女が眩しくて、ぼくは目をそらした。右上の宙を見て、それから彼女の目を見て、すごく似合ってます、と述べた。彼女は小首を傾げ、ごめん、といい席を外した。帰ってきて彼女は言った。「ここでクイズ、さっきとどこが変わったでしょう!」…

こんな話を書いた

衰へたる末の空の下、お城のような船は煙を吐きながら、沈みかけていた。あちこち浸水が激しく、補修も追いつかないらしい。でも、ずっとそうなのだった。私が子供のときから。板子一枚へだて。地獄の上の船は、永遠に沈みつつ進む牢獄のよう。 星月夜。外国…

こんな話を書いた

雑踏で振り返った。彼女の香りだった。彼女と過ごした記憶が洪水のように押し寄せてきて、胸がいっぱいになった。ひとつだけ分からない。なぜ彼女は、男性向けの香水を使っていたのか。おっさんの姿をふり返るたび、考えてしまう。 ぼくは手袋を男に投げつけ…

こんな話を書いた

ワン、ワン、ワン。 飼い犬のジョンが家出した。占ってもらおうと町へ出かけたら、繁華街の外れにジョンはいて。占い師をしていた。では手を見せて下さい、とジョンはいった。手を出すとペロリと舐めた。 「お酒は控えるのが吉。塩分のとりすぎにも注意しま…

こんな話を書いた

獏のお腹はパンパンだった。少女の夢は食べても食べても、生えてきた。赤い夢。青い夢。黒い夢。きりがなかった。ついに破裂する時がきた。乾いた音。白煙、もくもく。煙は王子の姿となり、少女を空へと連れ去った。獏はといえば、破裂した勢いで世界一周。 …

こんな話を書いた

犬の王様に呼び出され、料理をすることになった。王様の尻尾は垂れている。はい、と手渡されたのは一本のスコップと長靴だった。曇り空の下。王様の料理は、庭に埋められた骨を掘り出すところから始まる。 恋文を書いたら怒られた。言葉じゃなく行動で示せよ…

こんな句をよんだ

朝。電信柱のそばで、立ち話をしていたら、鴉が鳴いた。そうしたら「嫌な声」って近所の方が言ったのだった。まるでホラー映画、不吉な屋敷を前にしたシーンの台詞のようで。おお、って思った。嫌な声と言われてしまう冬鴉 小山の上の公園に行った。駐車所に…

今年のハロウィン

今年はやはり、渋谷で軽トラックをひっくり返した人たちの話が印象深かった。きっと、はしゃぎすぎて急に軽トラックをひっくり返したい気分になったのだろう。 乱暴な出来事だろうし、私は近づくまいって思ったけれど。テレビの人のコメントも趣ぶかった。乱…