猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

こんな話を考えた 「おそすぎ」

おそすぎ
  
万年雪に埋もれたロッキー山脈の奥深く。5億年前に生まれた岩盤をくり抜き作られたドームでは、一基の孤独なコンピューターが人類の寿命を計算しておりました。疫病の爆発やら、世界同時紛争やら、隕石の衝突やら、氷河期やらで、一時、人口は百分の一にまで減少しましたが、人類は節足動物並の生命力をもって生き延びました。300年続いた冬の闇にも日の光が差し込み、地表文化が復興され、ふたたび宇宙に目をむけた矢先、人々は謎の発光体からのメッセージを受けとりました。ある人々は急に眠くなって永久の眠りにつき、ある人々は急に凶暴になって人じゃないものに変って、空を飛びまわりはじめました。こうして、人と呼べる存在が消え、さらに二百年くらい過ぎた頃、ロッキー山脈の奥深く忘れされていたコンピューターは答をはじき出しました。それを読んだのは、なにかに拍子に迷いこんだ利口なリスでしたとさ。