猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

こんな話を書いた

駅前の体育館

駅前に新しい体育館が出来て、催し物をやってるよ、と言われ出かけた。駅の方から四角い建物に近づくと。自転車置き場は半地下にあって、いま降りてきた広い傾斜がとても明るくみえた。置き場はもういっぱいで守衛室の前に白線に囲まれたスペースが、ひとつだけ空いていた。そこへ自転車を押していくと。守衛室から顔を出した守衛さんに注意された。「そこはダメですよ」
なぜですか、って尋ねると。「さるお方専用なのです」 とのこと。
凄く気になって、さるお方って誰ですか、ってかさねて尋ねると。「さる偉いひとです」っていう。偉いひと?体育館の館長さんとか、知事さんかな、と考えるが。なぜ専用車ではなく自転車なのか。いよいよ、もって分からない。ともあれ「第2駐輪はこちら」と書かれた地図を渡される。
地図の指示に従って歩いて行くと、資材運搬用の大きなエレベーターがあり。エレベーターのドアが開くと、 ひとつのフロアに、自転車がまたずらり並んでいる。奥の方にコックコートを着た一団がいて、コック帽を被っていた。コックコートにコック帽が現在のドレスコードでは中に入れないのではないか、という不安がよぎる。賑やかなコックさん達について通用路を行くと、天井の高いホールに出た。受付や売店やロッカーやトイレもあって、入り口にきたらしい。小さなコックさんも沢山いて、大きなコックさんらに引率されている。自転車を押しているのは私だけで、場違いな感じがする。受付の前を通り外に出た。幸い怒られることはなかった。外に出ると青空で。背の高い椰子の木とバスが、またずらりと並んでいた。