猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

推敲ちゅう

むかし。左翼の学生さんが一人、山に登り山小屋に泊まった。管理人がいて白髭のお爺さん。二人はお酒を飲み政治の話に。長い長い保守政権の時代で、お爺さんは愛国者だった。戦争の話になった。
学生さんは戦乱の時代をくりぐり抜けてきた先人の、話は話として耳を傾けておこうと決めた。でも聞いていると、何か噛み合わない。何かが、おかしい。お爺さんが話していた戦争は日露戦争だったのだ。
 
 
恋にやぶれた私は扉を閉じ、その場に倒れた。しくしく。飼い猫の佐吉がやってきて頬をなめた。夕暮れの玄関は紅に染まり、床は冷めたかった。
朝。キコキコという音で目を覚ました。見ると缶切りで、佐吉が缶詰を開けていた。小皿が二枚。ひとつは自分のぶんで、ひとつは私に。器用な前足。