闇に乗じ蔦を手がかりに石塀をのぼり、女の寝室に滑りこんだ。口を塞ぐと目が見開き、同時に月が出た。冷たい目だった。前髪に手をやり、その顔をとくと見た。二つの眼。夜空にもふたつの月が輝き、射抜かれて、何の不思議もないのだった。 森でゾンビ達に囲…
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