2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧
春の終わりと 秋のはじめに
夏休みの友は遠くなりにけり 8月の末。夏休みの宿題に追われた記憶を微かに思い出した。……って句である。
踊り場は階段のとちゅう昼花火 階段を上っている途中で、花火の音を聞いた。なんの知らせであろう、と思った。……という句である。
雨ふって庭先ひかる昼寝覚め 昼寝をして目を覚した。寝てる間に雨が降ったらしく、水たまりが出来ていたよ。……って句である。
出帆釣り人残る夏の暮 日暮れ時。出港するフェリーを見物に行った。係留ロープがゆるみ、汽笛が鳴って、少しびっくり。煙突からは黒い煙が出てて。大きな船はビルのようで。高層階で手を振る人々の影は小さく見えた。暗くなりだした海へ、船を見送ったあと。…
雨あがり蝉鳴いてまた雨ふり 雨上がりと同時に蝉が鳴き出した。けど、すぐにまた降りだした雨音に蝉の声はかき消された。……っていう句である。
俺じゃなく奴を刺せよの藪蚊かな この句は他の方の個人的なつぶやきを、ネットで読んでいて思いついた。
日も暮れてベランダで食う氷菓かな 日が落ちても部屋は暑く、ベランダに出て風に吹かれながらアイスを食べたよ。……っていう句である。
蚊食鳥汽笛も響く午後七時 ベランダに出て涼んでいたら、蝙蝠が飛んでいた。遠くからフェリーの出港を知らせる汽笛が聞こえ、おおよそ7時か、と思った。……っていう句である。
店を出てくるくる回す夏帽子 百均で麦藁帽子を買い、店を出た日陰でくるくる回したよ……って句である。
夏芝や遠く横切る路線バス 公園のベンチに座った。前方は芝生で青く広々としてる。木立の向こうの方に停留所があって、走りだしたバスが右から左へと移動していった。……っていう句である。 夕凪やゆっくり歩む人と犬 夕方。涼もうと思い近所の公園に行ったけ…
鰻屋の団扇であおぐ足の裏 先日、町に出て鰻屋さんの広告のはいった団扇をもらった。部屋に帰って椅子の上に置いていた。翌日、その団扇を手にとり、足の裏をぱたぱたと扇いだ、って句である。