猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

2011-01-01から1年間の記事一覧

こんな話を書いた

Kは夢を見ていた。馬の夢だ。人馬は野を駆けているのだが、まったく上手くない。乗り手は動転しており馬の脚はうねっている。Kは吐き気がしてきた。自分は狼狽した騎手なのか、泡を吹き走る馬なのかさえ分からない。 灰色の空。ゾンビ達には色もなければ言…

こんな話をかいた

くノ一は静か。気づかれないうちに彼の隣にいた。一緒にご飯を食べて、一緒に暖をとり、一緒のお布団で眠った。まだ彼は気づいていない。子供ができて、子供が旅立ち、臨終のときがきて男は女の手を握り。ハタと気づいた。「貴様、何者!えっと。ずっとずっ…

こんな話をかいた

Kの頭には風が住んでいる。Kが奇妙な考えを抱くのも、この風のせいだし。Kの頭がモジャモジャなのも、同じ理由からなんだ。 夕焼けを見るたび、ぼくは怒ってる。夕焼けに恨みがある訳じゃない。ただ彼女が。紅に染まる空を見るたび泣くからさ。

こんな話をかいた

椿が咲いた。白地に淡い紅の絞りが。ぽたぽたと落ちた。風が吹き、お地蔵さんの上にもひとつ。まるで花飾り。そこに旅人がやってきて詩をよんだ。でも、それはちょっぴり間違い。本当は近所の小さいひとが落ちた椿を拾い、地蔵の頭に置いたのだ。

こんな話をかいた

ぼんやり本を眺めていた。本は机の上にあって蟻みたいな文字が並んだ頁の上に小人が二人、現れて言い争いを始めた。しばらくすると喧嘩にも飽きたのか。二人はその場に座りこんだ。なんとなくだけど彼らが何を考えているか、僕には分かった。それは机上の空…

こんな話をかいた

空から女の子が降ってきた。ぼくらは空を見上げた。もうそんな季節か。女の子は降り積もり。明日は一面、女の子景色かもしれない。 タイプした原稿に目を落とし「ダメだな」と作家は呟いた。彼女が去ってから彼はスランプ。それともスランプになったから彼女…

こんな句をよんだ

ベランダに忘れられてるアロエかな ……歩いていたら、アパートのベランダにアロエの鉢植えが見えた。手入れがされているようには見えず。捨て置かれているようだったが。アロエは凶暴に茂り、陽だまりで花まで咲かせていた……という句である。

読書

ゆうべも本を読んだ。よい兆候だ。読書はなんかしら、いいものらしいから。2ページだけだけど。 こう書くと、よっぽど読むのが遅い人間のようだけど、それは違う。一気に読める本はいっきに読めるのだ。ただ、ゆうべの本は少し難しくて。それは折れ曲がった…

敬語のはなし

「ツイッター界では、自分よりフォロワー数の多い相手には敬語を使うのが礼儀です。」 という呟きがツイッター界隈で話題になった。昨日の事だ。それで少し考えてしまったのだが。 敬語でぼくが思い出すのは、やはり外国の方の話なのだった。一度、書いた気…

こんな話をかいた

1枚のポスター。格子の中で同じ年代と思われる人々が同じ服装をして同じポーズをとっている。顎に手をあて私は考えています、ってポーズだ。彼らは同じ事を考えている…ふりをしてるかのようだ。平均的である事を争っているのか。1番、平均的な顔。それは美…

こんな話をかいた

吝嗇家。ケチな方は、ため込もうとする性格の方なので、だんだん内蔵までその気になってきて、便秘がちになるものです……という話を読んだ。話としては面白い。たとえば…… 日曜作家さんがいてスランプになる。趣味の小説なのに書けなくて……むぐぅ……と悩む。便…

こんな話をかいた

喜怒哀楽作文というのを考えた。たとえばこんな感じ…… 雨を見て女は喜んだ。「サディストめ」と男は怒った。「お馬鹿さん」と哀しげに女は目をふせる。拘束された男の首には革紐が縛られており、晴天ならば紐は縮み今頃、楽になっていたはずなのだ。雨の歌を…

こんな話をかいた

飼い主は言う。猫は呑気でいいね、って。私は聞き流す。忙しくしてくれって私が頼んだ訳じゃない、とか反論はしない。猫だからね。 彼は火花。何も見えなかった。自分が眩しすぎて。命が尽きると真っ暗で。ただそれだけ。……線香花火をしてる少女の遙か上空、…

こんな話をかいた

冬。暗く冷たい日が多くなるに従って、彼女は無表情になり料理も味気ないものになっていった。まるでゾンビ。毎年こうなる。だが春までの辛抱だ。愛する人は、いま眠っているのだ。彼女の内的冬眠期……とぼくは呼んでいる。 夕暮れが近づくと急に心配になる。…

アダルトなブログ

net

書き残そう。あなたの人生の物語。 http://hatenablog.com/ ……というコピーをはじめて読んだとき。……うーん……ってぼくは唸ったのだった。雰囲気としては分からないでもない。「短いつぶやきでは伝えきれない気持ちを、ちゃんと書き残しませんか。」と続くの…

クマの領土

はてなブログっていうのをはじめたんだけど。何を書けばいいのか、少し困っているのだった。それで、ちょっとだけ。へへへ。 くまのーと http://kanarihikokuma.hatenablog.com/

こんな句よんだ

冬の雨いってみればそれだけのこと

こんな話をかいた

クリスマスの神髄は宗教とは関係がなく、1年の終わりに誰へだてなく優しい気持ちになる事だそうだ。アスファルトも凍る夜。終電も出てしまった時間。君は高いビルの明かりと見上げ、ふっと白い息を吐く。ホテル街に並ぶ満室の文字を見ても動じたりしない。…

なにかと闘っていた気がする

なにかと闘っていた気がする 夢のなかで

こんな話をかいた

ぼくが大統領になった暁には大きなコタツを作って、その中に都をおきます。いつもポカポカ。あったか世界です。にゃ。 「性格と運命と星の巡り合わせは同じこと。同義だ。その上でこう言うのだが。血液型でその人の人となりが分かるという考えについて、僕は…

こんな話をかいた

Kがきて言った。「おはよう。年をとると朝も時間も早くなるね。すべて、アッという間だよ」へぇ。それで試しに耳もとで言ってみたのだ。……「アッ」……Kは驚いたようだ。「朝かと思ったら、もう夕暮れか。びっくりだな」……西の空を見ると、なるほど紅に染まっ…

てすと

こんな句をよんだ

四つ角で雨にうたれる芭蕉かな 交差点で芭蕉を見たのだった。夏、見たときは枯れていたのに今日は雨の中で青々としていた。小さなジャングルみたいで、楽しい眺めだった。調べたら、芭蕉は秋の季語だそうだ。あと。芭蕉にせよ、バナナにせよ、大きな草と思っ…

こんな話をかいた

赤いドレスの彼女は完璧。ベネチアングラスにも似て冷ややかに清楚。胸にはこんな札がかかっていた…こわれもの注意!…彼女の背中を押したい衝動にかられた。そうしたら彼女が言ったのだ。…なにじろじろ見てんだよ!…そしてボコボコに殴られた。こわれもの、…

こんな句をよんだ

すたすたと猫が横切る今朝の冬 「今朝の冬」で「立冬」のことだ、って今朝しった。><

こんな話をかいた

ベットに潜れば暖かく、柔らかい闇だ。女に触れると……「冷たい!」……って声がした。それはさっと逃げる、小魚のよう。深い闇の中で白く光る。足裏の魚。 クマはいいヤツだ。私が物思いに耽っていると、心配をしてくれる。「お腹がすいたの?ぼくので良かった…

こんな句をよんだ

潮風にハッピーエンドの手編みかな マフラーについて考えたのだった。手編みのマフラーにはドラマがある……というか手編みのマフラーはドラマで、よく出てくる。このマフラーは登場人物の思い入れの深さを示す小道具みたいなものだ。そして、しばしば不幸の予…

パンダの雪だるま

こんな話を書いた。

寝不足の朝、駅前で。「幸せですか?」って尋ねられたので……「いいえ」……と答えた。よく分からないが相手は納得し、私は不幸な人だと認められたみたい。 仕事から解放された夕方、やはり駅前で。また「幸せですか?」って尋ねられた。これから訪れる享楽的な…

こんな話をかいた

特別な日。蝋燭の明かりの中で林檎を齧った。心静かに鏡を覗けば未来の伴侶が見えるという。目を開くと彼の姿が見えた。やはり彼だった。嬉しい。だが、よーく見ると。その手には包丁が。思わず振り返ると男の姿は消えていた。直視すれば魔法は消える。…書か…