猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

こんな話をかいた

「では一緒に写真でも」という場面がくるとKはどこかに消える。それは名人芸のように、フッといなくなるのだ。この事を尋ねるとKは困った顔をした。「写真を断ると。なんで?って聞かれるでしょう。もうそこから嫌なんだ。だから」フッと消える。悪戯にカ…

こんな話をかいた

夜。相手にも聞こえるようにハッキリと口に出して彼女は言った。「げえぇぇ、吐き気がする」相手は肩をすくめた。……やめましょう。貴方の嫌悪は子供っぽすぎて悲しくなる……と言ってるかのようだった。彼女も肩をすくめていた。もう一度「おえぇぇ」と鏡の前…

こんな話を書いた

【冷たいパン】骨まで凍るような冷たい夜だった。男は凍えている上に空腹だった。彼は引き出しから一切れのパンを取り出した。しまってあったのだ。だがパンも冷たく氷を噛むようだった。男がため息とつくと……なら温めればいいじゃん……って声がした。なるほ…

こんな話をかいた

【脱獄王】夜。王さまは地下への階段を降りて牢屋番に言った。……「入るぞ」……牢屋に入ると鍵を閉めさせ、一人きりになった。牢の中で王さまが何を考えていたのかは、よく分からない。ともかく王さまは秘密の抜け穴から抜け出すと、翌朝には広間に戻った。そ…

こんな句をよんだ

傾いた売家の看板潮の風 海の近く。松林と接した場所に閉めたお店があって、見ると「売家」と書かれた看板が少し傾いでいた。潮風も吹くだろうけど、海のそばに住むのもいいよな、夢だけど、と思ったという句である。 ><

こんな話をかいた

静かな朝。彼女は尋ねた。「私は君を愛してるけど、君は?」彼は答えた。「あまり……愛してない」彼女は窓を開き冷たい空気を吸い込んだ。「じゃ、私も。愛してるのやめる」

こんな句をよんだ

初夢やぴったり蓋した黒歴史 (≧ω≦;) ため息と雑煮を飲み込む今日の朝 数の子をひと破片だけの味見かな