猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

こんなポエムかいた

線香花火は小さな焚き火なのかもしれない。火花を散らし、丸くなって燃焼し、ポトリと落ちるまで。人は物語る。小さい炎に小さい話。ほとんど聞き取れないほどの小ささ。

ちょっと書きなおす 変な占いの話

道に迷い歩道橋の下で道を尋ねた。老婆は地図を描こうといい、私の手のとった。黒いマジックで運命線をなぞり、これが道、生命線をなぞり、これが川、という具合に説明してくれた。目的地は結婚線の端あたり。この町の地形と私の手相はほぼ相似であるらしか…

こんな話かいた

図書館には羊男がいる。 オペラ座の怪人みたく地下に秘密の部屋を持っていて「羊の本」を探している。羊男が「羊の本」を開くと何か良い事があるらしい。この探索は世代をこえた事業だ。現在の羊男は3代目で、実は女だ。でも羊男。司書とは仲が悪い。司書だ…

こんなポエムかいた

さていくか ……と言って立ち去った方に幸いあれ 彼は一番よい時に席を立った 彼は海を渡り商人に 青空の下で商うのは 有刺鉄線か棍棒か 耳にするのは風の便りの陽気さよ ぼくらといえば相も変わらず 酒宴の席で ホーホーと叫びつつ 同じ場所を回っているのだ …

ちょっとだけ書きなおした

可哀想な娘 夕食時、母は言った。 「ご馳走、ありがとうね。でも私と二人。可哀想な子」 この口癖に慣れる事が出来ない娘のこめかみで、血管がピクピクと動いた。階段をのぼり自分の部屋へ。一日の終わりにはサボテンと話すのが彼女の日課だった。 その日あ…

ちょっと書きなおした 

クマとは呼べない 森の公園に行ったら、滑り台の所にクマが寝ていたので言ってやった。「おい、クマ、邪魔だよ」クマは返事をしなかった。美しいまでのスルーぶりだった。家に帰って猟銃をとってこようと思ったほどだが。クマはゆっくりと空を見上げ、こう言…

海のトランペット吹き

人はなぜ、海にくるのだろう。沖をいく船に挨拶をして、飽きもせず打ち寄せる波に飽きるまで、遠く水平線の彼方から吹きつけてくる風を頬に受けるため。……少なくとも、下手なトランペットを聞きにではない、って思うのだ。ぼくは静かに海を見たいだけなのだ…

カロンと剣豪

三途の川の渡し守はカロン。 カロンは船乗り、櫓をこぎ、河を渡る。河は暗く、広い。なんか変なもの、名前もないなんかも跋扈するし。なりより向う岸に運ぶ客層もよくない。 で。 カロンも、礼儀正しくしてばかりもいられない。五月蝿い客は、手にした櫓で叩…

こんな話かいた 

遠い親戚が死んで遠出をすることになった。黒い服をきて、駅に向かい、切符を買って、電車に乗り、窓の外を眺めた。電車は町を離れ、山の奥へと向かう。 トンネルを抜けると川が流れていて、可愛い鉄橋を渡った。小さな駅の前には斜面が迫っていて、家々の屋…