猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

こんな話をかいた

満月の美しい夜。王室の厨房から兎印のお饅頭が消え、すぐさま百人の探偵が呼ばれた。そのとき厨房は完全な密室で、百通りの推理がなされたが、ついにお饅頭は見つからなかった。答えは月だけが知っている。つまり。。。犯人はお月さま。

こんな話をかいた

クローゼットを開けると棒氏がいた。棒氏は天上から下りてくる何かに抗いつつ、苦しげにこう言った。「ここは俺に任せて先に行け!」もちろん扉を閉めた 棒氏を説明するのは難しい。確かに対面したはずなのに記憶は朧気で、これという特徴も思い浮かばない。…

こんな句をよんだ

手洗いの鏡に映る藪蚊かな 水たまり夕べの稲妻今朝の風 あてもなく集めたシソの葉っぱかな 猫の手に止まる骰子秋の風

こんな話をかいた

夢の中で夢売りに出会った。夢は風鈴のように吊るされており、風が吹くと一斉に透明の音の響かせるのだった。ひとつの夢を手にとり指ではじくと、「このスランプを元手に世界一周!」という音がした。書けない作家の夢らしい。夢売りの夢って何だろう、とふ…

こんな話を書いた

悪魔なんかいない。良い天使も悪い天使もいない。白い天使と黒い天使がいるだけだ。白い天使と黒い天使は交互に手を結び、針の先には約八百億羽ほどの天使がのる。天国の門は針の穴ほどだが、天使たちはパレードして通る事が出来る。 彼女の世界は少し息苦し…

こんな話をかいた

感謝祭のステージにバンドが並んだ。最初に演奏されたのはアメージンググレース。心に染みる楽曲で拙さも気にはならない。次のバンドがステージへ。演奏されたのはアメージンググレース。次のバンドも、次のバンドもアメージンググレースを演奏した。心温ま…

こんな話を書いた

亀はアキレスと争った亀でした。亀の能力、ゼノンパラドックスに囚われたアキレスはついに亀に追いつけませんでした。兎はこの事を良く承知しておりましたから、スタートダッシュに賭けたのです。亀の後ろにつかなければパラドックスも関係ないや、と考えた…

こんな話をかいた

「すべて想定の範囲内よ。不気味なくらいにね」そう言って女は量子銃をとりだすと男を分解した。女自身は気づいていなかったが、彼女の周囲には予定調和フィールドが発生しており、このフィールドに囚われた者は例外なく、予定調和的な行動しかとれなくなる…

こんな話をかいた

夏の海も空も星も、すっかり色あせた。世界がどんなに輝いても、隣にいてくれる人がいなきゃダメなんだ、少なくともぼくの場合は。パスタを茹でて、一人で食べた。愛情スパイスの効き目が今は塩辛い。窓のそと吹く、色なき風よ 丘に上り野分を見下ろした。一…

こんな話をかいた

探偵は戦場にいた。彼の周りでは、ぼかぼか人が死んでいた。戦友が死んだ理由を考えても、詮なきことだった。銃弾がかすめ飛ぶ空を見上げ、探偵はため息をついた。平和な時代が訪れても僕は殺人と向き合うだろう。その死はガラス細工のように繊細なものであ…

こんな句をよんんだ

夕立や水やり係の雨宿り 熱っぽい太もも冷やせ秋の風 汗かいてシャツを着替えて汗かいた

こんな話をかいた

彼女を見ると苛々するという私に。Kは言った。「不機嫌になるために彼女を見てるとしたら君も馬鹿だね。ここで彼女への隠された好意を指摘したら君は怒るだろう。まあ優しい気持ちになりたまえ。僕も昔ね。水たまりを見つめる奴を見つけては、殴りたい衝動…

こんな話をかいた

檻を作り秘密を入れた。秘密は四角い檻の中を音もなく練り歩き、ときどき唸りを上げた。秘密は自らの内に秘密を宿し、危険が危ないって感じだった。檻は丈夫なはずだが。僕に出来ることは少ない。僕はサンダルを履き表に出て、玄関にプレートを下げた。「猛…

こんな ごもじもじ かいた

ふねはでる ひこうきおりる ごごしちじ さるすべり ぼくものぼって すべりたい しろいくも わるいおとなは くろビール

こんな話をかいた

影と喧嘩別れをした。私から離れた影はすぐに風に飛ばされ。ざまあみろ、と思ったが。私も無事ってわけではない。足が地につかないのだ。今、私は枯れ木の枝に跨り、夜空を見下ろしている。星の海に落ちる恐怖に足をすくませながら。 号砲さながらの雷鳴が轟…

こんな話をかいた

ぼくは制服屋さん。元気のない人に制服をつくる。制服を着た人は元気になる。効果はすぐだ。お爺さんでも、ピンと背筋が伸びる。制服は人に役割を与えるからだ。敬礼。むろん十人十色、失敗もあるが。制服屋の制服もかっこいい。カフカ博士から、ぼくはもら…

こんな句をよんだ

頬杖に掃除しろよと蟻の列 絵日記に描いた河童の緑色 逃げ水の見えた所に立つ子供 大風や団扇で扇ぐ蟻の列

こんな ごもじもじ かいた

きのあなに カニのめギロリ びっくりだ コンビニで みずぎのこどもと すれちがう カレンダー スイカのえでも もうあきだ

こんな話をかいた

絵の中に置かれた絵の中で 白い人と黒い人が向き合い 隙間なく接しあっている 白い人と黒い人は嵌めこまれたタイルのようなもので 永遠のすれ違いが空間を埋めつくしている その絵から徐々に 白い人と黒い人が抜け出し 丸い窪みを回り 立体の世界で握手する …

こんな ごもじもじ つくった

ゆうれいが ゆらす風鈴 涼しすぎ

こんなマンガかいた 

バケツをひっくり返したような雨

立秋   

「立秋。暦の上では秋ですが......」という紋切りがぼくは好きだ。テレビでもラジオでも毎年、同じことを言う。でもそう言ってる人は去年とは違う、べつの方なのだ。同じ言葉の繰り返しだけど人の方は移ろってゆく感じが面白い。 今朝、増殖する歳時記(http…

こんな句をよんだ

目覚ましを止めて聞こえる蝉の声

こんな話をかいた

恵比寿町にはビール工場があって日夜、美味しいビールを大量に作っている。恐竜の団体さんがきても平気なほど。工場は巨大で全体に丸みを帯び、楕円の街のようで、その中央を鉄道は走っている。恵比寿駅のホームは、ビール腹の人で溢れている 眩しい通りで風…

こんな話をかいた

彼はずっと私は隣にいた。たぶん産まれた時から。私は公園で気づいた。強い日差しを避け木陰のベンチに腰掛けた時だ。少し離れた場所に黒い影は座っていた。私が彼の存在を認めたように、彼も私に気づいたようだ。徐々に我々は認め合い、近づくだろう。死神…

こんな話をかいた

蝉は夏っぽい。夏っぽいのは蝉の人生だ。長い長い時間、土の中で暮らし、木の根っこを食べて、その時がきたら、地表に出て羽ばたき、太陽の下で鳴く。セックスをするためにだ!まったく蝉ってやつは、 ……と麦藁の爺っちゃも言ってた。 そのコメディアンの芸…

こんな話をかいた

月夜の晩にボタンがたくさん、波打際に並んで落ちていた。帽子を被った影法師がやってきて、海の端を掴むとボタンで留めた。砂浜はずっとずっと遠くまで続き、ボタンもずっとずっと並んでいる。凪いだ海は、怖いくらいの静けさだ。 空き地の上に降った滝のよ…

こんな句をよんだ

蝉の声黙って聞いてる金縛り 青い空給水塔より蝉の声

はてなダイアリー無料版だと、広告表示されるようになったらしい。

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2012/08/01 新ガイドラインに沿った運営を開始しました。あわせて、はてなダイアリーの広告表示のポリシーを変更し、無料版への広告の掲載を開始しました http://d.hatena.ne.jp/hatenadiary/20120801/1343787270 はてなダイアリー無料版だと 広告が表示され…