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猛烈な勢いでメモ ダッシュ

短い話とか 俳句とか

寒いのイヤだ

ひさしぶりに街を歩いた。この街の中心街は少しさびれている。郊外に大型のショッピングセンターが出来たのはいいけど、おかげでアーケド街にはシャッターの下りた店舗が目立ち、デパートは苦戦中。でも熱気に包まれた雑踏をそれほど愛しているって訳でもないので、コーヒーショップの椅子に座り、少し静かになった通りを眺めるのもぼく的には丁度いい感じ。街をゆく人を見るのは好きだ。彼らの心の声が聞こえたら面白いだろうなーと常々、思っていたけど、いまはそう考えない。文明の利器の発達が、つまりネットが、それに似たものを伝えてくれるから。彼らはつぶやきは面白い。本当に人さまざま。乱暴なバイクにぶつかりそうなった人が怒鳴る。彼の心にマイクを向けれれば、こんな声が聞こえるのかもしれない。……おい、おい、勘弁してくれよ、こんな所では死ねない、家ではまだまだ手間と金のかかる子供が待ってるんだぜ、第一、家のローンだってまだ残っているしー!……あははは。この世知がない世の中の多様性。演説家は嫌いだ。なんだか心が寒くなるから。ほどほどの知性にめぐまれ、一見、もっともらしい理由を彼らがいくら並べようと、演説が演説である限りにおいて、それは貧しく殺伐としたものだ、とぼくは感じる。ひとつのテーマ。ひとつのターム。ひとつの語り口によって彼らは世界を被おうとする。……我々は、○○なのです。現在、この○○を無視することは許されませーん!……まあ、恐ろしい。春樹の小説なら主人公がこう云うところ……やれやれ。春樹の小説もちょっとどうかな、と思うときもあるけどね。コーヒーをひとくち。