猛烈な勢いでメモ ダッシュ

短い話とか 俳句とか

こんな話を書いた

  • のんびり横になっていたら、救急車のサイレンが聞こえてきた。とてもうるさい。うるさいなあ、って思っていたら。どんどん近づいてきて、ぼくの頭のすぐそばでサイレンは止まった。ぼくを覗きこむ人影が言う。……「こりゃ、ダメかな」……失敬なやつ、と思った。
  • 我が家の灰色猫は「うんにゃ」となく。何をいっても「うんにゃ」。何を言わなくても「うんにゃ」。白でもなく。黒でもなく。在るでなく、なしでなく。とても微妙な灰色猫。
  • 石をもらった。平で見知らぬ文字が刻まれている。彼女のロゼッタ・ストーン だそうだ。「解読して」と彼女は言った。解読すれば?彼女が理解できるのかな。でも僕は不安なのだ。これは、ちゃんと解ける問題なのか?いや。…答えは在る(はず)…という信念が試されているのか。
  • 壷売りは言った。…57億円。この壷は本物です…客はまだ迷っていた。…しかしぃ…壷売りは貧乏揺すりを始めた。…災難が訪れますよ…でもぉ…突然、壷売りは壷を振り上げると客の頭部を殴打した。壷売りは仁王立ち。…ほら。本物なのに、本物なのに、それにこんなに丈夫…
  • 突然、Kは歯を磨きはじめた。失恋したらしい女友達から電話があったのだ。今夜セックスするかもしれない…と思ったとたんKは落ち着きを失い、お風呂に入ると耳の裏までぴかぴかに磨いた。町に行き新しいシャツも買っているとき、彼女からのメールがきた。彼と仲直りしたそうだ。
  • クローゼットを開くと図書館がいた。目があった瞬間。図書館はとび退くと、つま先立ちで身構えた。図書館は猫のように怯える……ってはじめて知った。ミルクの入ったお皿を床に置いてみた。