猛烈な勢いでメモ ダッシュ

短い話とか 俳句とか

こんな話をかいた

 

  • 蝉は夏っぽい。夏っぽいのは蝉の人生だ。長い長い時間、土の中で暮らし、木の根っこを食べて、その時がきたら、地表に出て羽ばたき、太陽の下で鳴く。セックスをするためにだ!まったく蝉ってやつは、 ……と麦藁の爺っちゃも言ってた。
  • そのコメディアンの芸には、ちょっぴり影があった。発端は子供時代に遡る。彼はお母さんを笑わそうとして、コメディアンである自分に目覚めたらしいのだ。笑わない母親を笑わそうと全力を尽くす少年の姿が、彼の原型なのだ。笑いは複雑なものになる。彼が自殺しても僕は驚かない。
  • 砂漠の真ん中に古びた灯台が立っていた。肩をすくめる僕にガイドは言った。昔ここいらが海だった証拠です、と。日が落ちて満点の星が輝き出した頃。帆の破れた幽霊船が次々と現れ、思った。本当だったんだ。