猛烈な勢いでメモ ダッシュ

短い話とか 俳句とか

こんな話をかいた

  • 探偵は戦場にいた。彼の周りでは、ぼかぼか人が死んでいた。戦友が死んだ理由を考えても、詮なきことだった。銃弾がかすめ飛ぶ空を見上げ、探偵はため息をついた。平和な時代が訪れても僕は殺人と向き合うだろう。その死はガラス細工のように繊細なものであって欲しいな。
  • 夏。市営プールに向かう途中。私に追いついた麦藁帽子の弟が言った。「姉ちゃん、ここにあった水たまりは?」愉快な奴だ。パチンと指を鳴らし、私は言った。「こうして消してやったのさ」 指パッチンは、最近できるようになった。
  • 木陰の下の草むらでヘビは言った。「むかしは蛇にも足はあった。でも足など不要だな、と蛇は気づいた。足を無くしてみると、なるほど合理的なデザインだと分かった。実際、蛇って美しい」 あっそ、って顔をしたのはムカデ。 
  • 世界は「私」によって覆われている。在るのは、ただひたすたらに「私」だけ。「私」は鏡を覗き、分裂し、仮面をつけ、踊り、それと知らず、争い、殺し、恋をして、孕み、また「私」(翼つき)に出会うのだ。とある憂鬱な神話では、
  • 突然この荒屋に大勢の人がやってきて、何事かと思ったらドラマの撮影だった。眩しいライトに目がくらみ、よろけたところを撮影されたらしい。…後日テレビを見ていたら、心霊特集で女優の後ろにチラリと私が映り芸人さんが「怖ぇー化物だ」とか言ってて。もうスゴイ失礼!
  • 一度はじめたからには、よりよく知りたくなるのは人の性、という男は自信満々。彼の生活の中心には彼女がいて、彼女に関係することはすべて彼にも関係があり、とどのつまり男は彼女の専門家だそうだ。彼女はといえば、彼ほどの自信はない。彼女自身の存在について、