猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

こんな話かいた

 
死にかけた冴えない男に悪魔は言った。「三つの願い事を叶えよう」男の願いは単純だった。「葬式用にピカピカの靴を一足くれ、あと俺の事は忘れて欲しい」そこで男は事切れた。鐘が鳴った。ピカピカの靴を履いた男の葬式に悪魔も参列した。何か忘れている気がして居心地が悪かった。
 
炎天下。汗をぬぐい眩しさから目をそむけたら。四頭のパンダが横断歩道を渡っていた。白い所を黒い足で踏み、軽やかに。日陰を探した。私には休憩が必要なのだ。
 
健脚が自慢の姉は山に登る。帰って来ると決まって、肩が重い何か憑いてきた気がすると言う。そして登ったお山のいわくを詳しく教えてくれる。一度、霊のいない山はないの?って聞いたら、一喝されてしまった

洋館の窓辺に女が立っていた。呑気な女で青空と仲良くしてる。そこにロケ隊がやってきてお芝居を始めた。撮影したカットをモニターで確認すると、柱の陰に見知らぬ女が映っている。悲鳴が響いた。「ば、化け物!」あまりの野蛮さに女はたじろぎ、窓の深さにまた落ちてしてまった。
 
母は猛獣使いだった。猛獣は母の中にいた。「油断するとすぐに人を噛み砕こうとする。そうしたら鞭だ。力づくで檻に引き戻す」母が死んだ夏。一度だけ猛獣を見た。木陰のベンチに座り猛獣ももぐったりしていた。母は猛獣の頭を撫で、こう言っていた。「アイスでも食うか」
 
市営プールからの帰り道。神社の石段で休んでいると、アイス売りがやってきた。バニラを一本ぺろりと食べた。次に水売りがきて買って飲んだ。金魚売りがきてオマケの団扇をもらった。鬼がきて扇いでくれた。鬼は何か凄く怒ってた。気づくと夕暮れで、縁側で寝てる。不思議だ。