読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

猛烈な勢いでメモ ダッシュ

短い話とか 俳句とか

こんな話かいた

 
探偵は落胆し椅子に沈みこんでいた。そこに壁紙を手にした大家さんやってきて世間話を始めた。日曜大工が趣味の夫人だった。Aが攻めでBがウケという話を聞かされた。蝉の声。夫人がリフォームを続けるのは壁に埋めたものが心配だからだ。彼女の夫が失踪したのは30年も昔なのに。
 
椅子に座ったまま死んだ女。死因は蜂によるショック死だったが、テーブルには赤ワインで男の名が書かれていた。……ダイイングメッセージ!……たぶん順番が逆、と探偵は言った。ワインに指を浸し名前を書いた後に、女は蜂に刺された。この流麗なイタリック体を見て。恋だと思うな

犯行現場には気味の悪い植物が引き抜かれていた。
人のように見える根茎、耳に蝋を詰めていた犬。
はたして被害者は、なぜゆえショック死するに至ったか。
イチゴジュースを飲み、探偵はポンと手を叩いた。
ぬるっと、まるっと、お見通しだあ。
 
太陽は沈みそうで沈まなかった。平らにのびた街。夜の一歩手前で、黒い傘をさした紳士とすれ違った。彼はたぶん……吸血鬼だ。いまの時間にしか行けない店へ、急いでいる途中。アイスクリーム屋さんかもしれない。
 
ゆっくりと花瓶を持ち上げると、彼女は叩きつけた。床に散らばった花を彼は見る。もっとよく見ようと。しゃがみこみ爪をかむ。言葉ではなく、壊された花瓶によって表わされる事柄を読み取ろうとしてる。彼女は部屋を出る。帰ってくると、バケツとモップを彼に手渡した。