2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧
信号がかわり、日傘をさした女たちが歩道を渡りはじめた。まだまだ日差しが強い──という句である。
遠距離でつきあっていた彼女が死んだ……らしい。なにぶん海の向こうのことなので様子がつかめない。が、ご両親に連絡をとると間違いないようだった。ポッカリ、胸に穴があいた気分だ。でもそれで、ぼくの生活が変るわけでもないわけで。 彼女からのメールはも…
ビール等の空き缶の山をみて。これだけのものが胃袋に収まったのだなぁ、という感慨に耽った。ぜんぶ太陽のせいだ──という句である。
今日、下校中の女子高生らとすれ違った。その1人がアームウォーマー をしていていた。日焼け対策だと思うのだが。夏の制服と黒い長手袋の組み合わせが新鮮だった。ファッショナブルに見えるか、ばば臭く見えるか。微妙だったけど──という句である。
夕暮れ時。海外沿いの公園の小山にのぼったら。ちょうどフェリーが出港するところで、空にはいま飛び立った飛行機が旋回しており、なんかいいな、と思った──という句である。
おじいちゃんがおばけになったわけ作者: キム・フォップスオーカソン,エヴァエリクソン,Kim Fupz Aakeson,Eva Eriksson,菱木晃子出版社/メーカー: あすなろ書房発売日: 2005/06メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 17回この商品を含むブログ (21件) を見る …
夜中。いきなり、花火の音がしてびっくりした。──という句である。
もしも山頭火が携帯持って山に分け入ったなら、どんなだったろう、って思った。でもすぐに、この句はダメだな、とも考えた。俳句では「もしも」とか想像の話をしてもダメだよ、って書いてあったし──という句である。
まだ体も火照る八月。稲光がして、ひんやりした風が吹いた。もっと吹け、吹け。──という句である。
残暑の厳しい夜。べつに怒る人もいないので。戯れにベランダに横になり星を見上げてみた──という句である。
これは記憶で詠んだ句。
風も涼しくなりはじめた、休みあけ。久しぶりに彼女とあった。奇麗になっていた。しかも劇的に。たぶん化粧法とかも上達したのだ。ぼくの知らない間に。ぼくの知らないところで。ため息。 きのう。ハイクのh:keyword:超短編に投稿した話。
本の上に青い蟷螂がいた。なぜ、ここにいるのか?とても不思議だった──という句である。
単身赴任中に交通事故で、つれあいが死んで一年。 妻からのモーニング・コールは、まだ続いている。 きのう。ハイクのh:keyword:二行怪談に投稿した話。
人の述べる噂とは違い、多くの霊は儚い。 彼等自身、自らの実在について疑っているのだ。 これは去年の8月。ハイクのh:keyword:二行怪談に投稿した話。カフカにこんな話あったな、と思う。
8月。ドアの前で蝉が死んでいた。ちょっと空蝉な気分……という句である。 とtwitterにも書いておこう。
ぐっとタイミング 眩しい日差しの朝だった。洗濯をして、お布団を干して街へと私は出かけた。買物をすませ、映画館の前を通ったとき(それは船が遭難をする映画だったが)急に胸騒ぎがした。急いで家に帰りお布団を部屋にとりこむと、ザァーと雨が降り始めた…
暦の上ではもう秋?なんだと思うけど。ともかく暑くて寝つかれず、お布団の上を無為にゴロゴロ転がりました。……という句である。あとこんな句も考えた。ああ暑いめっちゃ暑いクソ暑い。
暑い午後。冷蔵庫からパピコを取り出して食べた。2つがひと組になってるタイプのこのチューブ型アイスを、1人でぜんぶ食べた。空を見上げながら、他人と分けて食べるということをしたら楽しいだろうな、ということを思った……という句である。
君もこの月を見てるかな 夏の海にひとり。夜空を見ていた。ふと、彼女もこの月を見上げているかな、という思いに囚われた。それで迷ったけど、メールをしてみた。返事はすぐにきた。 「やっほー。ひさしぶり。どうしてる?私はいま月面基地に到着したところ…
公園に行ってベンチに座った。木々の間から溢れる日の光の中で、ぐるぐる旋回している蜻蛉らを見た。……という句である。
そんな二人を見ました。……という句である。
出かける前に洗濯機のスイッチを入れた。帰ってきて干していたら、ズボンのポケットからティッシュのかたまりが出てきた。大失敗。……という句である。
……という句である。
影影マン 「おまえ、なんか。先生の前ではいい子ぶって、裏では陰口いいまくり。そういうのをな。陰ひなたっていうんだよ。白黒。顔面半分っこ。影ひなたマン!」とかれは言った。 「そういう、おまえなんか、影ばっかりじゃん。半分でも、明るい方がいいん…
うそつき ウソはウソ科の多年草。別名甘口グサ。夏から秋にかけ茎を高く伸ばし立ち上がった茎は、やや木質化する。葉は大きく柔らかいが裏にトゲトゲがある。特有の香りがあり、おひたしや餅にして食べる。 【ウソもちの作り方】早春の若芽を用いる。摘み取…
雨あがり公園に行ったら、蝉が凄い勢いないていた。ぼくは大きな木の影にいた。風が吹いたので、大粒の水滴がいっぱい落ちてきてきた。見上げると、太い木の枝の途中に蝉の抜け殻があった。木の中央の方をみると、垂直に伸びた幹の3メートルあたりから、問…
葉月は腹をたてていた。ちょっとムカつくことがあったのだ。腹をたつと腹が減る女だった。友人はいった。また失恋ですか?葉月は応えなかった。 「しかし珍しいかもね。恋が終わりを告げると眉間にシワが寄り、栄養食品をどか食いするって方も」
今日、メガネ屋さんの前を通ったら「度付きサングラス」という看板があった。 「度付きサングラス」→「どつきサングラス」→ (▼Д▼)ノ という連想。
とある抽象 ひと昔まえ。海峡を渡るフェリーにひとりの男がのっていた。男は発明家だった。彼の頭の中は歯車がいっぱい詰まっていて、それらは世界とは関係なしに回っていた。男には妻がいて、彼女は赤ん坊を抱えていた。人生の安寧は諦めていたがお乳は豊か…