猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

こんな話を書いた

冬の午後。昼寝から目覚め階段を降りると。玄関に知らない黒い靴があった。持ち主を探したが家中、静かで誰もいなかった。気のせいかと思いつつ玄関にもどると、知らない靴が二足に増えていた。湯船にもクローゼットにも誰もいない。玄関を見ると、黒い靴がまた増えていて綺麗に並んでいる。仏壇の蝋燭が灯り、ふいに。私が死んだのだな、と分かった。
 
 
 
 

こんな句をよんだ

通りの角を曲がったとき鐘の音が響いた。凍った道を歩き肩凝りがした。
鐘凍り角を曲がって肩重し
※「下町に曲らんとして鐘氷る 一茶」という句を参考にしてる。><

おぼんの上に蜜柑とバナナを置いたら。少し趣ぶかった。
よく似てる蜜柑とバナナ星と月 ><
 
 
 

アロエのミニ盆栽

アロエ。寒くなったから、水やり中止。春まで乾燥させてて良いらしい。苔のために霧吹きはしておこう。


蛇苺と、ぼくは呼んでいる草。花がついてる。
※(追記)ヒメツルソバって草らしい。ぜんぜん違うじゃん。><

 

アロエの撮影風景。窓際にアロエを置いて撮影してる。百均で買ってきた銀紙とダンボールで作ったレフ板が大活躍である。
 
 
  

こんな話を書いた

山の中。斜めに張られた天幕の下で、鉈を手にマキを割っていた。小雨が降っていて、犬は頭を垂れいる。炎は水蒸気を含み煙ってる。炎の上には釜があって、小さな五右衛門風呂のようだ。草の茂みから、にょろにょろしたものがやってくる。
にょろにょろはタコで会釈すると、八本うちの一本を細くして湯加減をみる。ざぶりと湯に浸かる。お湯が溢れて私は、しかめっ面になるが。またマキに鉈の刃を振り下ろす。平たい台座の上に、とんとんと打ち付けるうちにマキは割れる。
「大した腕前ですね、斧名人だ」とタコがいう。
意味が分からない。鉈で、とんとんして何が斧名人なのだ。何を言ってるのだ、と思う。斧をふるって柄を折った事を思い出し、なお不機嫌になる。「いやまあ、精が出ますな」とタコ。湯を堪能したらしいタコは少しだけ赤くなり茂みの中に帰っていった。「ごちそうさまでした」

一人になって。ああ、タコは世間話をしようとしていたのだな、と思い至った。それで目にしてるものを褒めたのだ。褒められたら嬉しいものだろうから。でも私は不機嫌になった。変わった奴だ、と思われた事だろう。風向きがかわって煙が顔にかかり、また不機嫌になった。
 
 

こんな話を書いた

探偵は仕事を断った。人が死んでいたからである。探偵は言った。
「殺人事件はいけない、一度、解決したが運の尽き、探偵の身の回りで殺しが始まるのさ、日常的に、息もつかせず、解決を待つ屍体の山さ、名探偵の呪いと師匠は呼んでた」
 
天使は飛ばない。天使を目撃するとき、人は同時に空の深さを見上げる。やんごとなき方の御使いは、ふんわりと宙に浮かび、舞い降りてくるが。飛んでいるのではない。光の波の間を泳ぎ、浮かんでいるのだ。
 
嵐の過ぎた朝。蔦の絡まるお屋敷で魔法瓶のお茶をコップに注ぎ、透明人間とお喋りをした。透明人間はいい奴なのだが何が気にいらないのか、すぐに怒る。だが彼の拳は宙をきる。興奮すると存在までが希薄化するみたい。
 
※※審問官はカップルを憎む。物語の終わりを告げるゆえに。幸福な二人組に寛容ではない。知恵ある二人組はお互いに秘密の名前をつける。動物や食べ物であることが多い。そうして符丁を使って会話をする。二人だけの暗号が楽しいのだ。多くの場合、解読は難しくない。「愛している」「私も」の繰り返しである。
 
一風変わったマイルールに従って、町を歩き回っている人がいる。聞けば、もはや脅迫的な観念に追われており、徘徊する事をやめられないらしい。心のお医者さまがいて辛抱強く彼の放浪につきあう。次の角を右、次は左、傍目にはひっちゃかめっちゃだけど、そこには一定の規則性がある。
ところで心のお医者さまは電車の時刻表が読めず一人では旅行もできない人で、駅に近づくたびに冷や汗をかいている。そうやって心のお医者も頑張ってるのだ。強迫観念に追われてる人の規則性。それを知ったところで何の意味もないだろう、とは思いつつ。
彼らの道行は一年にも及ぶ。同じ町をぐるぐる。突然、正しい道順を見つけた、今度こそ間違いない、と脅迫観念に追われてる人がいい、心のお医者さまも後に続く。曲がった角に光芒、翼のある者が降臨してくるのを彼らは見上げる。問題の道順は、何かを呼び出す魔法陣だったのだ!
 
ずっと蝉が鳴いている。冷たい水を飲んでも。ぼんやりして、いろいろ区別がつかない。秋の風が吹いて月を眺めても、まだ続いていたら。ああ、耳鳴りか、と確信を持てるかも。
 
バスにのっていたら、屋上が緑でいっぱいのビルがあった。三階建の建物だったが、かなり高い木も茂っていてジャングル。凄いなって思った。でも、あたりは広々とした郊外で。実際、駐車場も広くて。駐車場の一部に木を植えてた方が手間なしな気もした。屋上緑化の会社だったのかもしれない。
 
 
 

こんな話を書いた

訪問者は帰ったが彼は落ち着かず、小説の続きを書く気分にはなれなかった。翌日も来客の影は残っており、シャワーを浴びても料理をしても散歩をしても影が立ち去る事はなかった。作家生命は風前の灯。言葉に出来ないし、したくもない影を殺す話を書かねば。
訪問者の影は消えず、不死身だった。殴っても斬っても絞めても沈めても、平気。毒を盛ってからは、なぜか一緒にお茶を飲むようになった。原稿は雪原のよう。何時までも、その白さを誇っていた。
そんな夜、影の呻き声に目を覚ました。弱点を見定めるべく、そっとドアを開くと、影は机に向かい唸っていた。原稿の白さを威嚇するごとく。ああ、影の黒さはインクのそれだったのか。と思った。
 
「暗い嵐の夜だった」……ビーグル犬の書いた新作を私は読んでいた。ノベルAIを自ら動く躯体に入れるのが、最近の流行なのだが。キーボードを叩く超マイペースな横顔を眺め、私は思った。アルマジロでも良かったな。
 
ついに小人さんを捕獲した。物音がしてドアを開けると、ひっくり返った花瓶の中に、囚われている小さいヤツを見つけただけだが。キャラメルで懐柔し、長年の疑問を問い質した。なぜ庭に穴を掘る。小人さんは答えた。趣味だ。
「足いたーい」と言ったら。小人さん達がやってきてマッサージしてくれた。……となればいいと思うのだが。我が家の小人達ときたら、怪しげな注射器は用意するわ、ノコギリを持ってくるわで。油断がならない。
 
夜に起きた女は、鏡の前に立つと拳を突き出した。鏡と結婚は人を増やすゆえに忌まわしい。放射線状にひび割れた世界は、蜘蛛の巣のようだった。中心には指輪があった。百年後、彼女は剣の女王と呼ばれる。
 
秋の海岸に花嫁が現れるのは、写真撮影のためだった。近くのホテルからスタッフと一緒に小型のバスに乗ってくるのだ。砂浜には遊泳禁止の看板が立っているが。水着で遊んでいる子供もいる。子供も花嫁を見る。手を振ると、花嫁も手を振り返す。
 
蟻の行列を見下ろし、演説をした。暑い、我々はフライパンの上の卵か、太陽は調子にのりすぎだ。……ここで木漏れ日の拍手……だが灼熱の圧政も長くは続かぬ。今は空に聳える城も、やがては砂にかえる。ハッキリと言っておく。風が吹くのは、二百十日
 
井戸に底に住む蛙婆さんは物知りだった。空の深さ以外にも、芸能スポーツ経済、宮廷の裏話まで。色々な人が井戸に向かって話すからなのだった。絶対に秘密の内緒の話だ。蛙婆さんは頷くだけだったが。彼女がその気になればドミノを倒すように、王政を転覆させるのも容易い事だった。
 
塩抜きしたお魚のように。可哀想な子ね、と言われたので。ありがとうございます、と答えた。こんな私の事まで気遣ってくださって、ありがとうございます。こう話してお互いに何の悪意も、皮肉もないのだった。
 
お腹が空いたので友人に電話をした。「元気?ところでオオコウモリって知ってる?へえ。うん。それだけ」こう電話すると、気のいい友人は考える。いったい何事?解せぬ。もやもやした友人は訪問を決意。ワインとパンと缶詰を持って、この部屋をノックするはずだ。10分の6ほどの確率で。
 
霧の中で天使をスケッチするのは難しい。白い画用紙に白い色鉛筆で牛乳を描くような難しさだ。力むと紙は凹む。そうして出来た幾重もの力の痕跡は可能性には開かれており、何かの形に見えないこともない。が。「ぜんぜん似てない」と言われた。
 
硝子のぶつかる高い音が聞こえた。朝靄の白い世界、自転車を漕いで牛乳屋さんはやってくる。寝返りをうち、ぼんやり。何か間違ってる気がした。また高い音が響き、分かった。資源ごみの日だ。起きねば。
 
母の日記を見つけた。それはネットで公開されていた。日記の中の母は、私の知っている母とは少し違った。まあ、若い。文末には「……と日記には書いておこう」という一文が何時もついていた。あと徳川家康への、こだわりが凄かった。
 
尾花の中。古戦場でも有名な※※ヶ原を分隊は横切っていた。新兵達は立ち止まった。上空、概ね7メートル、丸い月の下に白い服の女が浮かんでいたからだ。班長は新兵達を見た。各自、状況を述べようとするのだが言葉が出てこない。班長は言った。「その場にて腕立て伏せ。筋肉は裏切らなーい」
 
 

こんな話を書いた

とある魔術書に。鵺が鳴く夜、猫より魂を戻す方法が書かれていた。猫に魂を入れて窮する者がいた、という事だろう。けれど猫に魂をうつす方法はどこにも書かれてなかった。昔の人にとっては記すほどでもない、よくある事であったのか。猫の瞳を覗き占う術も興味深かった。これも鵺が鳴く夜に行え、とあった。
 
悪い本も存在する。だが人が本が選ぶのだ。花の蜜に誘われた虫のように。人が本が開き、奥へと歩を進める。道は曲がっている。親愛なる読者よ。よく考えるがよい。その間に本は長い腕をのばし、背後からお前を捕まえる。パクリ
 
「気持ち悪い」
すれ違いさまに、また言われた。研究室の椅子に座り私は父に尋ねた。「親が呪いが子にうつりとは、どういう意味でしょう?」父は腕組みをして、呪いなどないと言った。「お前は科学の子だ。他人の述べる美醜など気にするな。私も造形センスが酷いって言われるけどさ。私は、かっこいいと思ってる!」
 
旅の途中、丘の上の城跡で火をおこし横になっていたら。折れた石柱の影から、首なしの女達が現れて、ふわりとした衣装をなびかせ踊るように駆けていった。続いて王らしき方が現れ、月光の反射する剣を手に女達を追っていった。次に女の首が飛んきて。最後に現れた猫は炎に近づくと、ゆっくりと背伸びした。
 
彼女と彼はつき合っていて、笑顔の親友がいた。親友の趣味は人間観察で、ひとつ気づいた。彼が好きなのは彼女の長い黒髪だってこと。しばらくして彼女は髪を切った。床に落ちる烏の濡れ羽色。髪色も軽めに。聞かれたから、いいと思う、と親友は答えた。今は親友が黒髪をのばしており、静かにお茶を飲むのだった。
 
金木犀の香る午後。家の前の通りでラッパの音がすると、誰もいない二階でピアノが鳴った。ラッパの響きは「眠ったピアノ引き取ります」というお知らせで。ピアノは「起きてますよ」って、寝ぼけているのだった。
 
金木犀。この季節になると彼女のことを思い出す。近づきがたい、というのではないけど。どんなに親しくしてもらっても、儚げに杳々として、きっと抱きしめても我らの距離が縮まることはなかったろう。溢れるような花を手にとっても、香りはどこか遠い。
 

こんな話を書いた

ぼくはポエマー。彼女への恋文がデビュー作となった。勇気を出して手渡した手紙が、彼女の手によって公開されたのだ。残酷な女よ。ひゅー、ひゅー、と囃し立てる級友たち。壁に貼り出されていた便箋を取り戻し、その場で音読してみた。声はひきつり、たどたどしい朗読だったが。まばらな拍手はいただいた。演劇部に入ろうかな、って思った。
 
我輩が描く絵は、ほぼ無視された。淋しい。Kに相談すると嫌な顔をした。では、見せてみろ、というので。最近、描いた猫を見せた。Kは、良い絵だね、と言った。構図も色もいい、技術はないがいい顔をしてると思うぞ、云々。聞いているうちに、だんだん居心地が悪くなってきて、それは君なりの世辞かね、と尋ねた。Kは、いきなり立ち上がると部屋を出ていった。さっぱり分からぬ。
 
俺は健康ガンマン。早撃の練習もするけど、適度な運動と食事、睡眠に気をつけている。決闘の前に我々は酒場で一杯やる。相手はウィスキーで、俺はミルクを飲む。勝ち負けより健康だからな、って言ってやる。笑った方が負ける。飲酒によってコイン三回転分くらい反応は鈍るのだ。
 
蔵をごそごそしていたら、勲章と一緒に一振りの短剣が出てきた。こいつは凄いやと思い、日にかざして見た。ちょうど口寄せの婆さんがきていたので、亡き父を呼び出し、短剣の由来を尋ねた。父は短剣を手にとると、まだこんなものがあったのか、と言った。それから僕の胸をひと突き、するふりをした。怖かった。「短剣は面白いか、持って歩きたかろう、そしていずれは人の胸に突きたてるのだ、阿呆が」
話したくないのだな、と思った。
 
ぼくらは扉の前にいた。
「この向こうには途轍もないものが隠されている」ってやつが言った。
「おう!」眩い財宝の山か、古の王の白骨死体か、世界の秘密か、お昼寝中のドラゴンか。あるいは青い深淵への落下か、幼年期終了のお知らせか。ともかく、びっくりすることは間違いなし。
 
偶然たおれた花瓶によって捕獲された小人さんの弁。
「だから、おれは天使なの、翼もあるよ、ただまだ小さいから、それに透明だし、羽ばたいて飛んでも、君の目には見えないかもね」

鵺の鳴く霧深き河のほとりに死人の街はあり、住人はよく腹を割り呻いた。魂は肝に宿る、とされており「キモ」といえば、腹の底よりってことだった。キモと呻けば、キモと呻き返して、乾いた内臓を抉りあいっこするなどは仲良しの証拠であった。
 
十五夜
校門を乗り越えると校庭は赤く染まっていた。彼岸花だった。「噂どおり」とKは言った。
「学校が昔、お墓だった頃。こんな眺めがあったに違いない。花の幽霊だね」
それから、ぼくらは一句詠んだ。なぜって、この冒険は俳句部の活動なのだ。