猛烈な勢いでメモ ダッシュ

短い話とか 俳句とか

こんな話をかいた

  • 今日コンビニに行ったら。レジにヒッグス粒子が立っていた。僕は彼女?を理解していないが、そう思ったのだ。それで百円玉出してアイスを精算するとき「もしかしてヒッグス粒子さんですか?」と聞いてみた。彼女は顔をしかめた。「違います。重さの起源なんかじゃないです!」
  • 今日コンビニに行ったら。レジは不機嫌そうな店員さんだった。僕は流れ作業、機械的な対応に慣れているが。こうした人間的な感情表現には慣れていない。それでついこちらも人間的に「そんな仏頂面しなくてもいいのに」って口に出してしまった。もうこの店には来ないようにしよう。
  • 僕は人の目を見ない。見たくないから。コンビニに行ってもそれは同じ。お握りを買って……と言われた。レンジで暖めますか?という事のように思えたが、よく聞こえなかった。俯いた娘は新入りのバイトらしい。相手を見て言えば、恐れるに足りず、ということも分かるだろうに。
  • ぼくは空っぽで何も持っていない。でも君を引き止めたい。そう、それで。「先日。古井戸に落ちて、暗闇の中で光るものをみつけた。今もポケットの中に在る。これはとても、とても貴重で大切なものだ。たぶん一番。うまく説明できると良いのだが、ともかく全力でいくよ。
  • 夜くるたび彼は部屋を抜け出した。裏山に分け入り、涸れ井戸の中に叫ぶためだ。「みんな、死ねばいいのにぃぃぃ!」毎晩、叫んだ。ひと月も過ぎた頃のこと、井戸の中から返事があった。「お前が死ねぇぇ、おれの安眠を邪魔するなぁぁぁ!」世界は命に溢れてる。
  • 海外沿いに建つホテル。ロビーを見学して林を歩いたら、プールがあった。プールは大きな円と小さな円を並べたような、ちょうど8の字の形だった。夏の手前で人影はなく、一匹の蛙が音もなく泳いでいた。遠くには潮騒が聞こえ、なんだか不思議。誰かにメールをしたくなった。
  • 六月。冷たい雨が降った。部屋は湿気っており寒いくらいだったが。Kはアイスが食いたくなった。行くか、傘をさしてコンビニに、と独りごちた途端、雨は激しくなった。冷たい寒い濡れたくない、だが食いたい。結局、外出せず、Kはアイスを食べなかった。太るからだそうだ。