こんな話を書いた ツイッターで
夕暮れ。空に高くのびてゆく飛行機雲を見た。南の青空を背に銀色に輝く翼。でももうぼくは憧れない。異国の街も海も。となりには春めいた君がいて。握りしめた手があるからね。
一人ベンチに座り。ピーナツバターサンドを食べていたら。…一緒に食べませんか?…と誘ってくれる人がいた。ありがとう。でも淋しい子犬を見るような目はやめてくれるかな。ぼくだって空の観察で忙しいのだから。ぷんぷん。
その夜。スッポンは水辺の石にのぼると首をのばし、月を見上げて言った。…いろいろな意見があるのは知っているけど。私の方が奇麗ね。 #twnovel
人は影と話す。道にのびた影は偉そうで、壁で折れ曲がった影はむっつりしてる。影の性格は、つまりは暗い。でも夜の通りを歩くときの影たちは少しいい。複数の街灯に照らされ、それらは私の回りでちょっとづつ重り、微妙なグラデーションをつくり、ひろがる。まるでドレスだ。
雑踏で振り返った。この香りは。彼女の香りだ。なぜメンズのフレグランスを使っていたのか?未だに謎だが。彼女と過ごした時の記憶が洪水のように押し寄せてきた。謎。本当に。なぜメンズだったのか。おっさんの姿をふり返るたび思う。