猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

2012-01-01から1年間の記事一覧

こんな話をかいた

絵の中に置かれた絵の中で 白い人と黒い人が向き合い 隙間なく接しあっている 白い人と黒い人は嵌めこまれたタイルのようなもので 永遠のすれ違いが空間を埋めつくしている その絵から徐々に 白い人と黒い人が抜け出し 丸い窪みを回り 立体の世界で握手する …

こんな ごもじもじ つくった

ゆうれいが ゆらす風鈴 涼しすぎ

こんなマンガかいた 

バケツをひっくり返したような雨

立秋   

「立秋。暦の上では秋ですが......」という紋切りがぼくは好きだ。テレビでもラジオでも毎年、同じことを言う。でもそう言ってる人は去年とは違う、べつの方なのだ。同じ言葉の繰り返しだけど人の方は移ろってゆく感じが面白い。 今朝、増殖する歳時記(http…

こんな句をよんだ

目覚ましを止めて聞こえる蝉の声

こんな話をかいた

恵比寿町にはビール工場があって日夜、美味しいビールを大量に作っている。恐竜の団体さんがきても平気なほど。工場は巨大で全体に丸みを帯び、楕円の街のようで、その中央を鉄道は走っている。恵比寿駅のホームは、ビール腹の人で溢れている 眩しい通りで風…

こんな話をかいた

彼はずっと私は隣にいた。たぶん産まれた時から。私は公園で気づいた。強い日差しを避け木陰のベンチに腰掛けた時だ。少し離れた場所に黒い影は座っていた。私が彼の存在を認めたように、彼も私に気づいたようだ。徐々に我々は認め合い、近づくだろう。死神…

こんな話をかいた

蝉は夏っぽい。夏っぽいのは蝉の人生だ。長い長い時間、土の中で暮らし、木の根っこを食べて、その時がきたら、地表に出て羽ばたき、太陽の下で鳴く。セックスをするためにだ!まったく蝉ってやつは、 ……と麦藁の爺っちゃも言ってた。 そのコメディアンの芸…

こんな話をかいた

月夜の晩にボタンがたくさん、波打際に並んで落ちていた。帽子を被った影法師がやってきて、海の端を掴むとボタンで留めた。砂浜はずっとずっと遠くまで続き、ボタンもずっとずっと並んでいる。凪いだ海は、怖いくらいの静けさだ。 空き地の上に降った滝のよ…

こんな句をよんだ

蝉の声黙って聞いてる金縛り 青い空給水塔より蝉の声

はてなダイアリー無料版だと、広告表示されるようになったらしい。

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2012/08/01 新ガイドラインに沿った運営を開始しました。あわせて、はてなダイアリーの広告表示のポリシーを変更し、無料版への広告の掲載を開始しました http://d.hatena.ne.jp/hatenadiary/20120801/1343787270 はてなダイアリー無料版だと 広告が表示され…

こんな話をかいた

金魚鉢にのり夏の夜空へと降りると、星の影から巨大な魚たちがよってきて、ぼくを観察するとこう言った。「狭い場所に閉じ込められて、なんて可哀想な子。でもきっと。閉じられた場所にいることも分かってないのね」嫌味な魚たち。そして。すっごい余計なお…

こんな句をよんだ

鎌を手に構えてみたよ夏草に 炎天下。生い茂る雑草に向かって鎌を構えてみた。そんなことをしたって。無論、草はたじろいだりしない。もう少し涼しくなったら、本当に草刈りしようと思った。……という句である。 蔓草やビルの北面征服す 古びたビルの北側の壁…

こんな句をよんだ 足がつり垂直起床の昼寝覚 

足がつり垂直起床の昼寝覚 お昼寝して、うつらうつらしていたら。急に足がつった。速攻、起きて腱を伸ばす運動をした。……という句である。

こんな句をよんだ  騒がしき額に当てた氷水

騒がしき額に当てた氷水

こんな話をかいた

夏バテで半分溶けたぼくはニョロニョロと移動して言った。「お母さん、鰻です、今こそ鰻が必要だと思うのです、丑の日も過ぎてセール中ですよ」母は釘と金槌を手に答えた。「こっちにこい鰻、背開きにしてやる、うちは関東風だからな」びっくりして、ニョロ…

こんな句をよんだ  耳鳴りと混ぜるとキケン蝉の声 

耳鳴りと混ぜるとキケン蝉の声

こんな話をかいた

父は裸が好きな人だった。無理してこの家を買ったのも、家庭では裸族として過したいという一念からだった、と聞く。それでお盆がくるたび思うのだが。全裸の霊もいるんじゃないかなあ。 夕焼けどき、洗剤を買いに行った。途中、理容所があってサインポールの…

こんな句をよんだ  ふらふらと朝一番の棒アイス 

ふらふらと朝一番の棒アイス 朝、目をさまして。習慣のように冷凍庫を開け、習慣のように棒アイスを頬張った。朝ごはん食べなきゃダメじゃん……という句である。

こんな話をかいた

ドラゴン鰻の生態は長らく謎だった。直接、鰻に話を聞ければ解決じゃん、と思いKは鰻語の研究に勤しんだ。十年の歳月を費やし鰻語翻訳機が完成。古老の鰻に話を聞く時がきた。Kは子供時代を尋ねたが、沼の主でもあった鰻は沼宇宙始まりを壮大なスケールで…

こんな話をかいた

夜の通りで、ぼんやりしていたら。閉じた帽子屋のシャッターの前に「占い」を文字が灯った。手招きされて占い師の前に立ち、言われるままに手を開いた。熱心な女は、私の手だけを見て言った。「もうじき貴方は光を見るでしょう、その時は恐れずに先へ進んで…

こんなマンガをかいた  ルビコン川にて

こんな話をかいた

自慢ではないが、私の持つ器は小さい。ちょっとした傾きで器の水は波打ち、零さないようにするために。モーションは大きく、大袈裟なものになる。私は。なんで、水なんか運んでいるんだろう。 喧嘩をして夜が明けた。なんだか疲れた私は、お日様に向かって手…

こんな話かいた

玄関も開け放し、寝転んでアイスを頬張っていたら。知らない人が入ってきた。人というか。人型の何かというべきかもしれない。言葉も通じないし。人型の手をひき交番に連れていくと。警官はぼくの尋問を始めた。詳しい調書もとられた。遺失物のお知らせがあ…

こんな話をかいた

「ドッペルゲンガーは歩く。すたすた歩く。それがドッペルゲンガーが性質なのだ。並んで座ったり、顔をつきあわせてお喋りしたり、目を覚ましたら横に寝てた、とかいうのは正しいドッペルゲンガーの在り方じゃない。断じて、ぼくはそう思う。なんだよ、その…

こんな句をよんだ 七の月海に背を向けゲームする 

七の月海に背を向けゲームする 恐怖の大王が降ってきそうな七月、海開きがあって、そのイメージは眩しいほどだけど、ぼくはひとりでゲームするよ、去年も同じこと言ってた気するけどー、って句である。 足を掻き超不機嫌な昼寝覚 座布団を枕に雨の音を聞きな…

こんな話をかいた

急ブレーキを踏まれたKは車を降り、空に向かって言った。「ふざけんな指導員、金を払っているのは俺だぞ、金を払って罵倒される趣味は俺にはねぇ、お前はプロか、自らの説明下手を棚にあげ生徒を嬲るのが趣味か、お前も危険予測しろや」その後また車にのり…

こんな話をかいた

今日コンビニに行ったら。レジにヒッグス粒子が立っていた。僕は彼女?を理解していないが、そう思ったのだ。それで百円玉出してアイスを精算するとき「もしかしてヒッグス粒子さんですか?」と聞いてみた。彼女は顔をしかめた。「違います。重さの起源なん…

こんな話をかいた

本など退屈なものだ、結局それはひと繋がりの文字の列で、一本道じゃないか、前と後ろがあるけだ、とKは言った。最近、本を読んでる?と尋ねる僕にKは答えた。3年前に、何の本だったか忘れたが、そうそう、本を閉じて部屋を出るとイチョウがあって、その…

こんな話をかいた

タンスから出てきた黒い魔物に姉がさらわれた。続いて白い魔物が現れ「一緒にきて」って誘われる。旅立つのは姉を救うためだが。タンスの中にジャンプするとき、こう思った。愉快な魔物たちと、ぼくは闘うだろう。長い旅になる。そして再会するまで。きっと…