猛烈な勢いでメモ ダッシュ

推敲してます。漫画とか。俳句とか。

2009-01-01から1年間の記事一覧

バケモノさん 

今日、怪談とか本当にあった話とか怪奇スポットとかの動画をうーちゅーぶで見ていたら、ドラマの撮影中に映った霊の映像があって、その霊が映った瞬間、芸人さんらが凄く大げさにリアクションしてて、それはいいんだけど、なにこれ、バケモノやん、とか言っ…

日曜日の沈黙

誰もそんなことは言ってない、って気もするが。 仮に日曜日。だれとも喋らないことになっても。それは悪いことっていうか、マイナスにカウントされるようなことなのだろうか。だれとも喋らず、ぼぉ〜と空を見上げるだけの時間でも。けっこう贅沢なことなんじ…

こんな話を考えた 「線香キック」

線香キック 八月。炎天直下の墓地で、少年が墓石を蹴っていた。そんなことをしてはいけないよ、と注意すると、なぜ?と聞き返された。容赦なく日が照りつける一本道を歩いてきた私は、それだけでぐったりしてしまい、水桶をその場に置き座りこんだ。「なぜで…

西瓜 575

きのうは砂漠を彷徨う夢をみた。眩しい太陽に追いかけられ、からからに乾いて目を覚ました。つけっぱなしだった明かり。台所にゆき冷蔵庫を開けるとラップに包まれたスイカがあったので、猛烈な勢いで食べた。美味かった。以上の事柄を、いかにして17文字…

こんな話を考えた 「おそすぎ」

おそすぎ 万年雪に埋もれたロッキー山脈の奥深く。5億年前に生まれた岩盤をくり抜き作られたドームでは、一基の孤独なコンピューターが人類の寿命を計算しておりました。疫病の爆発やら、世界同時紛争やら、隕石の衝突やら、氷河期やらで、一時、人口は百分…

こんな話を考えた 「頭畑」

頭畑 男の頭上に広がった畑では、いつも風が舞っていた。やがて風は渦をまき、中心にサークルをつくった。そんな夜。また変なものが出来たな、と男がひとりごちていると。空飛ぶ円盤がやってきて光の中に男を吸い込み、宇宙へと去りました。月に照らされた畑…

こんな話を考えた 「A→a」

A→a 誰に言われるまでもなく私は短気だ。些細なことが我慢ならず、他人にも厳しいことばかり言っている。嫌われても仕方ないと自覚はしているが、そうそう簡単には直せないのが性格というもの。最近はAに口やかましく言っている。それも一方的に。少しは…

こんな話を考えた 「反論」

反論 それはKの心の中で根をはり、もう動かせなくなるまでに成長してしまった確信。この信条を譲ることは自分自身を手放すことだ、というような一線がいまKの目の前にひかれた。線によって分かたれた、ふたつの陣営。ただこの領分を守るためにKが口火を切…

新しいペンネーム

ペンネームって大事だと思う。発表するような作品はまだあまりないけど。暖めているペンネームは幾つかある。最近、考えたやつで一番、気に入っているのは、 熊ノ前 騎士 これでクマノマエ ナイトと読ませる。まず「熊ノ前」について。こんな苗字や地名もあ…

不機嫌な海

海に行っておにぎりを食べてきた 冷たいお茶も飲んだ 日陰で座れるベンチもあって風も吹いて ほぼ理想的な場所だったんだけど でもなぜか すぐそばに柱が立っていて その上には巨大なスピーカーがのっていて ずっと大音量の音楽が流れていたのには少しまいっ…

米男性、モノポリーで土地を売ってくれない友人に激怒 殴って逮捕される

[米ミシガン州フレーザー 31日 AP] モノポリー(ボードゲーム)が原因で、ミシガン州在住の男(54)が刑務所に入ることになった。WDIV-TVの報道によると、男は土曜日の夜、友人女性一人とモノポリーをしていた。ゲーム中、男は女性が所有していた「パーク…

ひでお先生の演説

http://azumahideo.nobody.jp/ 吾妻ひでお先生のサイトをつらつら見ていたら、「くらくらひでお(絵)日記 '09.6」の「19日(金)」のところに以下のような事が書かれていた。 夕食時に演説する 我々漫画家は あらゆる迫害を乗りこえ 手塚先生を先頭にして…

こんな話を考えた 「頭痛」

頭痛 その日、私はひとりテーブルに肘をつき、冷たいコップを額にあてていた。激しい頭痛の訪れだった。あまりに痛いので電話をとり、ドクターに往診をお願いすると。すぐに先生はやってきて、ひとしきり私の症状と愚痴を聞いたあと、なるほど、と言い、黒い…

こんな話を考えた 「仲直り」

仲直り 下校時の教室でA君に呼び止められた。「お前さ、おれに悪意もってるだろ?」 あっけにとられた。はぁ、と思った。だってA君とぼくはクラスメイトである、という以外になんの共通点もなかったからだ。つるんだことなんか一度もないし、たぶん、話し…

こんな話を考えた 「私のもっている肖像画」

私のもっている肖像画 一枚の肖像画を私は持っている。布に包まれ、かたく縛られており、見ることはない。所有している、ということが重要なのだ。それは彼の秘密。秘密を握られた彼は、私のもとに帰ってくる。若く、優美な彼。でも、それは見てくれだけ。醜…

こんな話を考えた 「くりごと」

くりごと 雑草の生い茂る空き地を抜けると、その庭はあって、半ば朽ちかけたベンチには、気難しそうな老人が腰掛けており、いつも遠く海を見ていた。話かけると案の定、不機嫌そうに首をふり、そんなことはくだらないと、くりかえす。 「いいかい、小僧、よ…

こんな話を考えた 「シリアルという名のキッチン用品店」

シリアルという名のキッチン用品店 母は、もちろん優しい。けれど。キッチン用品店に行ったときの母は、なぜか妙に恐ろしかった。肉たたきを手にとり、手ひらをポンポンと叩いてみる母。圧力鍋を持ち上げ、その重量を確かめる母。先の尖ったビーラーも、銀色…

こんな話を考えた 「ぼくの箱庭」

ぼくの箱庭 先生はいいました。さあ、この箱庭で遊んでみて、お人形でも、お家でも、思うままに並べてよいんだよ、と。ぼくは、いいました。本当に好きに遊んで良いのですか?先生はいいました。本当さ、なんでも好きにしてよいよ、というか、君が思ったとお…

こんな話を考えた 「空耳」

空耳 天文観測の時間、丘の上にのぼったら、巨大な耳が空を被っていた。なのに街の明かりはいつも通り、森の緑もいつも通り。

カレー味

それはともかく、ときどき。カレーって図々しいと思う。カレー粉をほんの少しまぶせば、なんでもカレー味。この世にカレー風味に出来ないものはない。カレーがその気になれば世界征服も容易いのではないか。

こんな話を考えた タイトル「浮遊」

浮遊 朝まだ早い時間。シロと一緒に公園へ散歩いったら。隣のサキちゃんが宙に浮かんでいた。よく見ると、泳いでいるようだった。地上70センチくらいのところを平泳ぎ。でも3メートルも進むと徐々に沈んでしまい、地面に足をつけ、ふぅ、とかいっている。…

こんな話を考えた 「ボートにのって」 書き直し

※以下もハテナのハイクさん(→http://h.hatena.ne.jp/keyword/超短編)に投稿した話。少し書き直した。 ボートにのって 喧嘩のはじまりは覚えていない。たぶん、とるに足らないことだったのだろう。ただ、そのときの私はもの凄く怒っていて、ちゃんと言葉で…

こんな話を考えた タイトル「ひとりごと」

ひとりごと 自信のない人ほど、ひとりごとを云いがちだそうだ。本でそう読んで以来、なんとなく、ひとりごとだけは述べまい、と心に決めていた。けれど今夜、顔を洗って鏡を見ると疲れた顔があって、少しイヤになった。心のなかで、……とつぶやいた。すると目…

こんな話を考えた タイトル「おにぎり」

おにぎり 公園の芝生に万能風呂敷を広げたアベック。お弁当箱を開けば色とりどりの、お握りが並んでいた。こっちから、ブルベリージャムおにぎり、ピクルス&マーガリンおにぎり、ハム巻きチョコおにぎり、シューおにぎり、イチゴおにぎり、あなたはどのおに…

こんな話を考えた タイトル「門のまえで」

おどろおどろしい門があって顔の形。その口は云った。 「我をくぐる者、汝一切の望みを捨てよ」 私は躊躇して引き返した。が、次の日にはまた門の前にいた。門はまた言った。 「我をくぐる者、汝一切の望みを捨てよ」 私は、また引き返した。そんなことを一…

こんな話を考えた 「蝉の恩返し」

※以下もハテナのハイクさん(→http://h.hatena.ne.jp/keyword/超短編)に投稿した話。ちょっと書き直した。 タイトル「蝉の恩返し」 朝。図書館前の公園を散歩してたら。桜の木の下で子猫が、虫と戯れていた。見るとそれは土から出てきたばかりらしい蝉。ぼ…

前向きな言葉を唱えると逆に落ち込む場合も

前向きな言葉を唱えると逆に落ち込む場合も、カナダ研究報告 (2009年07月04日 23:30 発信地::ワシントンD.C/米国) 【7月4日 AFP】「わたしはだれからも好かれる人間だ」「わたしは成功する」などといった前向きな言葉を自分自身に繰り返し言い聞かせた場合…

こんな話を思いついた、書き直し、「おはよう」

おはよう 台風一過の朝。おはよう、という言葉に目覚めた。去年、祖父が死んで以来、私はひとり暮らし。声の主はこの家につく小人さんのものだった。おはよう、と私もこたえたが小人さんは執拗に、おはよう、をくり返した。顔を洗っている間も、おはよう。ぼ…

砂浜の足跡

海に行った。曇り空の風の強い日で、遊泳禁止の立て札。それでもぼくは気分、気分と思って麦わら帽子をかぶっていた。見下ろす砂浜には、たくさんの足跡があり、歩幅の短い小さな足跡や、たぶん元気の良い犬の足跡もあった。つま先だちで歩いたらしい三角の…

穏やかな海

また海にいった。日はだいぶ傾いていたけれど、あたりはまだ明るく、海も穏やかだった。というか、透明。少し深いところで泳いでいる小魚たちを内に含み、打ち寄せる波はまるでゼリーか、子猫のよう。とてもゆっくりと、ぼくの足もとへと戯れるのだった。